日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
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【本】ジョン・ロンソン著/夏目 大訳 「ルポ ネットリンチで人生を壊された人たち」(光文社新書)

2019-07-31 20:35:24 | 本・映画・展覧会
 SNSの普及につれ、弊害も起こってきた。その一つが「炎上」、本書はその一つである「ネットリンチ」について書かれている。ちょっとした投稿が世界中のユーザーの批難の的となり、人生を大幅に狂わされてしまう。失職、引きこもりは当たり前、ヘタすると当人は自殺まで追い込まれてしまうかもしれない。

 著者はネットで「晒し者」となった人々に批判的であるわけでも、好意的であるわけでもない。訳の問題かもしれないが、著者の行動(取材や追及)もライターとしてみれば当然かもしれないが、ストーカーとみなされなくもないように思える。その点は本人も承知しているようであり、そういう人間が「取材」の成果を執筆し、世に問えているのはフェアだと言うことだろうか。

 本書で興味深いのは、炎上騒ぎについてのみ触れるのでなく、渦中の人物のメンタリティやセミナー、或いは炎上記事の揉み消し(と言う表現は正しくないが)操作などについても当事者に接触し、体験した結果を記していること。

 著者は良い子ぶっていない。「他人を叩くのは止めましょう」「恥ずかしくない言動をしましょう」などのお説教は一切していない。ネットの振る舞いに「正解」などないという事が正解なのだろう。ネットをどう利用しようが、本人の自由だ。そして自由には責任が伴う。それを理解するかが真のリテラシーなのかもしれない。

 2019年7月16日 JL648便(鹿児島→羽田)機中にて読了
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2019年7月13~16日 【旅行】薩肥旅行(4)

2019-07-31 06:17:53 | 旅行・ハイク&ウォーク
 最終日のお題は1つだけ。JR九州の観光列車「かわせみ・やませみ」に乗車(写真)。熊本から昨日走った線路を八代まで戻るのはちょっと無駄な気がしないでもない。八代に泊まれば良かったかな?いや、熊本で旨いラーメンを食べられたからムダではなかった。

 「かわせみ・やませみ」は観光列車だが、朝イチの便はアテンダントが乗務しておらず車内販売はなし。2両編成に10人足らず、自分の乗った指定席車は3人。昨日の肥薩おれんじの普通列車もだったが、本当に通勤通学以外の客がいない。ここ数日の雨で増水した球磨川の流れは速く、水は多く濁っていた。客がいないのを幸い、席を左右に移動しながら沿線の景色を愉しむ。肥薩線は本当にいい。

 人吉では「鉄道ミュージアムMOZOCAステーション868」に立ち寄り。前に来た時もあった筈だが初訪問、石造りの機関庫が間近に見えるのが良い。ここの展望台で出発してゆく「SL人吉」を見送るのが楽しいだろうな。

 高速バスに乗る予定を変更し、観光列車「いさぶろう・しんぺい」で吉松へ、これまた2両に10人も乗っていない。いやホント大丈夫なの?「隼人の風」を運転していない日のため吉松駅前のSL(C55)や鉄道資料館を見学し、なおかつ駅前の温泉に入る余裕があったのは嬉しい。普通列車を嘉例川で降り、100年モノの駅舎を見学し、運よくタイミングのあったバスで鹿児島空港へ。なければ5kmほど歩く積りだった。変更可能な航空券だと気ままに行動ができる。最終便の予約を繰り上げ、空港に着いて直ぐのJL648便(JA311J:737-800)で帰京。満席の表示だったが辛うじてキャンセル待ちで乗れ、時間を無駄にせずに済んだ。

 天気に翻弄され、かなり行き当たりばったりではあったが面白く過ごした薩摩・肥後への旅だった。(おわり)
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