新宿のギャラリー巡りは、PENTAXがなくなってしまいOLYMPUSとNIKONの2つになってしまい、以前より時間が掛からなくなった。電車を降り、西口に出、まずOLYMPUS、そして地上を歩いてNIKONと言う回遊ルートが自分の中で出来上がっている。南風の時期の日中は、羽田への着陸機が新宿上空を通過してゆく。ビルの合間を一瞬で通り過ぎてゆく飛行機を仰ぎ見るのもささやかな楽しみなのだけど、今日は北風運用だったらしく通過機はいなかった。
北関東(足利あたりらしい)に住む作者の、自宅の周囲の何気ない風景写真集。曇天で撮った作品が多いせいか、秋冬に撮ったせいか、緑より枯れ色が目立ち、寒々まではゆかないが空疎と言うか、寂しいまではゆかないがウーンやっぱり空疎かな、そう言ったイメージを受ける。そこが作者の狙いらしいのだが、「何もないけど美しい」でもなく「寂れてゆく地方の町」でもなく、ああ確かに旅行するとこういう町に出会う事ってあるよなと思う。作品の鑑賞者にはそこから過疎化とか何かしら考えて欲しいのか、作者の狙いを聞いてみれば良かった。
2023年6月16日 新宿・ニコンサロンにて
今はスマホでばかり写真を撮っているけれど、心構えだけは一眼レフを構える方々と同様、ワンショットワンショットを考え、きちんと撮ろうと思っている。スマホカメラの画角や露出、色調の特性を掴み、構図も含め自分の思いに近い写真をと心掛けている。そのせいか、ライブシーンの撮影などで「上手い」と褒めて下さる方がいて、認められればやはり嬉しい。
画角も調整範囲もまるっきり違うけれど、本展のように色々なユーザーによる合同作品展はバリエーションに富むため、とても勉強になる。今使っているスマホだと、どのくらいで構えれば同じような構図を作れるのか、どこをタッチすればこういう色調で撮れるのか。観ながらこの写真は好みだ嫌だとか言うのもあるけれど、どう模倣するかをイメージする。最近はしょっちゅうスマホを買い替えているため、展示会の都度イメージは練り直しになる。エントリー~ミッドレンジモデルのスマホのAUTOモードでどこまで撮れるか、挑戦は永遠に続く。従って、この手の展示会も見飽きることがない。一つ一つの作品に撮影データが示されているのは、大いに参考になる。
2023年6月16日 新宿・OM SYSTEM PLAZA Creative Wallにて