日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
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【本】佐藤嘉尚著 「歩々清風 金子智一伝 ~ウォーキングとユースホステルに生きた男」(平凡社)

2010-04-23 07:00:18 | 本・映画・展覧会
 日本におけるユースホステル(YH)運動もそろそろ60年になろうとしている。個々のYHの「名物ペアレント」はさておき、「運動」としての功労者と言えばやはり協会創設期に奔走したメンバーとなるのだろう。で、それって誰?と言えば一時期はYHの名称にも「冠」の付いた中山正男、そして横山祐吉といった名前は知っていたが、本書に紹介された金子智一、who?なのだった(少なくとも自分は)。

 本書は、その金子智一がYH運動を知り日本の協会づくりから拡大、充実期に渡り活躍し、さらにウォーキング運動へと活動の場を移してゆく姿を時代順に描いている。ずっと若い著者が金子の縁者、遺族などをインタビューした記録から構成しており、家庭をあまり顧みなかった様子を除けば好意的一辺倒。運動そのものも比較的順調に広まり根付いていったように書かれており(確かにそういう時代だったかもしれない)、多少の「山坂」もなかったのかと物足りなく思うのは疑いが強すぎるだろうか。

 興味深いのは作品中に紹介される統計資料で、最盛期日本のYHはその数600弱!今は?約270だそうである(JYHのHPより)。YHの衰退はペンションブーム、そして今はビジホ。更には旅行する若者の現象(少子化と比率低下の両方)。時代が変わればニーズは変わる。ニーズが変わる中、創設時の精神を掲げたYHの経営は成り立つのだろうか?いち会員でありながら心配である。

 日本のYH運動を記すHP中の紹介ページ:
 http://www.shiruman.net/1-info-13.htm

 2010年4月20日 自宅にて読了
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【本】岩波明著 「精神障害者をどう裁くか」(光文社新書)

2010-04-22 07:19:25 | 本・映画・展覧会
 毎日不調で家と会社(無言)の行き帰り、ついに書く事がなくなった…実際、家に帰って来てからもちょこっと本を読んで寝てしまうので何のネタもない。というワケで本日も読後メモです(以後しばらく続く?)。

 世の中あまたある事件の下手人(古いな)すべてが「心神喪失」もしくは「心神耗弱」状態であるはずもないのだが、何となく凶悪事件の多くで弁護側はそうした「特異な精神状況」を主張することが多いように感じる。まぁ凶悪な事件を正常な精神状態でやっちゃう方がオカシイとも思うけど…

 で、精神鑑定の結果弁護側の主張が認められると、被害者・その関係者にとってはやるせないほど軽い処分になって、さらに悪いことに軽い処分で社会に「復帰」した加害者が再び重罪を犯すと言う…なんて悲劇。

 本書は、そうした事例および精神障害者と認定された加害者(被告)の取り扱い、また刑務所内での処遇、統計による出所後の足取りなど、さまざまな情報を与えてくれ興味深い。少なくとも統計で見る限り、再犯率は高いんだよ…

 最近になって、こうした精神障害者への軽い処分は正当か?と言う議論を割と聞くようになったのは、世の中が世知辛くなったと言うことだけでなく、罪は罪として罰するべし(被害者や関係者の感情にも配慮して)、と言う意識が強まっているからなのだろう。

 現行制度に大きな欠点があるのは何とかならないものか。それは触法精神障害者(と読んで正しいのか?)の服役後の社会復帰パスが皆無に等しい点。今やフツーの人でさえ就職難の時代、そこを整備しろって言うのも難しいとは思うけど…確かに服役後は社会に「放り出して」しまうと言う表現は当たらずとも遠からずだろう。そして行き詰まった彼等は再び犯罪へ…嗚呼。

 なんか救いようの無い負の連鎖って感じね、これは。

 2010年4月18日 自宅にて読了
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【本】川端裕人著 「クジラを捕って、考えた」(徳間文庫)

2010-04-21 06:52:16 | 本・映画・展覧会
 先日も調査捕鯨船にシ・シェパードの連中がちょっかい出す事件があって、それに関連して「エコ・テロリズム」って本を読んだけど、本書はその少し前に偶然入手していたもの。刊行順であればこちらを先に読んでおくべきだったのだが、まぁ良い。

 調査捕鯨って何だ?これだけ叩かれていながらまだ必要なのか?と言う素朴な疑問に対しこの本は見事に答えてくれる。「調査」ってどんなことをやってるのか?どうやってるのか?どんな人たちがやってるのか?そんな所からスタートする本書はとてもとっつき易い。それは著者自身が「シロート」だから書けるのかもしれない。

 そして著者みずから乗り込んだ調査捕鯨母船「日進丸」はいよいよ調査捕鯨を開始する。ここでも調査捕鯨のやり方、捕鯨の仕方、捕った後のことが解説され有難い。

 さて問題の「捕鯨は是か非か」について、著者自身答を出していない。どちらの言い分にも理があると言い困惑する様子は「ハッキリせい!」と言う気を削ぐ(笑)。まぁ自分もそうなんだけどさぁ。

 新しい本ではない。この当時、積極的な妨害活動をしていた(そして日本で一躍有名になった)グリーン・ピースの立場を今はシー・シェパードが代わっている。団体は代わろうが連中の立ち位置は変わってないだろうし、世界的な流れから言えば取材&刊行当時より日本の置かれている立場は悪くなっている気がする。

 捕鯨の良し悪しはさておき、無駄なエネルギー(資源)を使いまくり大量の食材をムダにしてついでに戦争しまくってる連中に環境問題で非難されたくはない、どのツラ下げて言ってんだと言うのが私のスタンスです。日本を非難する以前に自分の国をどうにかしろよってーの全く!

 2010年4月17日 自宅にて読了
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2010年4月18日 春だったね

2010-04-20 07:48:55 | ノンジャンル
 金曜日には直りかけていた声の不調がぶり返し、週末もずっと在宅です。ヒマなので食材買ってきてメシ作ってみると、普段よりずっとゴミの量が多いのに驚かされます。殆どはラップとトレイです。過剰包装やめようよ…

 喉の調子が悪いだけでなく寒いせいもあって家に引き篭り、ひたすらパソコンや本と向かい合う不健康な週末でしたが窓越しに差し込んでくる陽は暖かく、気分転換に銭湯に行けばひんやりした中にもちょっと暖かさが。

 ぶり返した原因は、やっぱり鼻だと思うので、来週は耳鼻科へ行こうか迷ってます。さすがに二週間「無言の行」では会社マズかろうて。
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2010年4月17日 【物欲?】「統一」を見届けることなく

2010-04-19 21:13:21 | 各種物欲
 先にコーヒーメーカーやデイパックで書いたばかりであるが、「合理的理由」がないと物を買い替えられない性分である。「合理的理由」とは「新しい、カッコいい」ではなく、故障や不具合や、或いは自分の使い方が変わって求める要件を満たさなくなったとか(デザイン上の好みはこれに近いものがある?)…平たく言えば「いいわけ」ね(爆)。そしてそうした自己満足的な「合理的理由」に拘り、本質的な改善のチャンスを往々に逃しているのも事実。

 ひところ、マグカップを色々と買い集めかけた。場所を取るのでやめようと思った時には10個以上を持っており、少し前から処分を始めた。鉄道系、航空系はオークションで捌けそうなので良かったが、旅先で買ったのはなかなか…きっと残って使い続けるのはこの辺だな、と。

 処分ではないが、ついに1つ、「寿命」が来た。ヒビ。これが釉なら貫入とかカッコつけられるんだろうけどねー。少し前からヒビが目立ち始め、ついに中の紅茶が漏れ出すのがハッキリ確認できてしまった。「エーイ最早これまで!」1つ減るのはまぁ有難いんだけど、残念でもある。

 板門店には南朝鮮側から2度行っているが、これを買ったのは確か最初に行った時じゃなかったかな…1996年のことだ。約15年、お疲れ様でした。その間、いろいろな情勢変化はあったものの基本的な枠組みは変わっていないように見える。いや、むしろ「枠」はより頑ななものになってしまったのかもしれない。

 3たび板門店を訪問する機会はあるだろうか。また自分が「北」を訪問する機会は…そして「偉大なる指導者」が変わることがあるまで、枠組みの変化は期待できないのだろうか。そんなこと考えながら。

 2度目(2006年)訪問時の記録
 http://g200we.homelinux.com/~jmb/0602sel/060210/060210.htm
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【本】屋山太郎著 「道路公団民営化の内幕 ~なぜ改革派失敗したのか」(PHP新書)

2010-04-19 08:18:09 | 本・映画・展覧会
 高速道路料金を1,000円均一にするだ2,000円上限にするだ騒いでいるけど、地域社会の公共交通機関を確保(補助)し自家用車の利用は抑制する方向に動いて欲しいと思う今日この頃です。それにやるなら乗用車じゃなくトラック・バスを優先的に。

 大体そんな問題が生じてきてると言うのもそもそもは「道路公団民営化」のあたりから話が顕在化してるわけで…いや、そもそもはプール制なんて言い始めた所なのは分かってはいますが。

 本書は「大言壮語」の挙句しりすぼみになってしまった(と思われる)道路公団改革の失敗について、その経緯と何が「敗因」なのかを説いている。ふーん、なるほどね、えぇっ何で?の連続。意外と覚えていないものだなぁ。

 これを読んでそのまま信じるのも良いが、猪瀬直樹の「道路の決着」も読んでそれぞれの立場の言い分を聞いた方が良いかな?あぁもう面倒だと思う。でもここで放り出しては道路族の思うツボだとも思う。事実は1つしかないはずなのに誰の話を信じれば良いのか分からない。助けて~!

 2010年4月17日 自宅にて読了
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2010年4月14日 僕はここにいる

2010-04-18 19:12:30 | ノンジャンル
 日曜から具合が悪くなった喉のため、ずっと声を出さずにいること3日。少し前に「1日も話さないことなんて…」と書きましたが、正にそれ。スーパーで食材を買い込んで自炊すれば他人と話すことはない。
この3日間で話したのは僅か4、5フレーズか?

 さすがに3日も休めず会社に行ったのは良いが…口が利けなくなってしまった!口を動かそうとすると「うーうー」ってオイ!まじかよ!しばらくモゴモゴやってて辛うじて、囁くようなカスレ声が出たけど。口がうまく動かないです。退化しちゃった?

 こんな様子だと休んだのを咎める人もなく(少なくとも表面的にはネ)やはり会話が「一方通行」になっちゃうのはイヤなのか話しかけて来る人もなく、実に静かに1日が過ぎて行った…さて、こんなプチ失語症状態はいつまで続くのでしょうか?たぶん喉の痛みが引くまで。今週一杯はムリかな。


 おもしろかったのは、口から言葉が出てこないと分かった時の自分の反応。もちろん「ええっ!?」とは思ったんだけど、次の瞬間に社内で転属先あるかな、いやこれを機会に聾唖関係の新しい世界に飛び込んでみようか、まずは手話を覚えて…と環境が変わる(かも知れない)ことに期待しちゃったよ。我ながら不謹慎だなぁ。ま、転んでもタダでは起きないと言うか…

 しかし喋れないと緊急時脱出の手助けができないと見做され、Exit Rowは割当てて貰えなくなるのかなぁとか、そんな余計なコト考えるオレって人生ナメきってるとしか思えない。
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【本】フロイト著・中山元訳 「人はなぜ戦争をするのか ~エロスとタナトス」(光文社古典新訳文庫)

2010-04-18 08:23:18 | 本・映画・展覧会
 JALに乗ると機内誌で毎号、何冊かの本を紹介している。その全てではないが、短評を読んで引っ掛かったものは読んでみようとしている。殆どが図書館にある、今まで何十年もこんな便利な公共サービスを素通りしてきたなんて…

 あのフロイトである。夢判断しか知らないよね?(自分だけ?)そのフロイトがアインシュタインと書簡交換なんてやっていたとは!文庫本で30ページ弱のこの文章から、夢判断のヒトと認めるのは難しいかもしれない。

 が、その後に収録されている原稿(必ずしも発表年次順ではない点に注目)を読めば、巻頭の書簡に続く著者の一連の考察が理解できる(気がする)。一番古いものと新しいものとでは実に20年ほども差があり、本書を読みながら読者はフロイトの20年をダイジェストで追うことができる。

 それにしても、彼の考察の何と陳腐化していないことか。某帝国を始めとする好戦国の、経済以外での「人々を戦争に駆り立てるもの」については、きっと現代の新聞に発表してもさしたる違和感なく受け容れられるのではないか(と思えるのは自分が心理学・精神医学の門外漢だからかもしれない)。

 そしてもう1つ、本書で特に興味深い章は「喪とメランコリー」。ここでフロイトが触れる「喪と鬱病の違い」は考えたこともなかった比較であり、読めば何だか納得。これも現代の学問からすれば一概には肯定できないのだろうが、1つの見識には成り得ると思えた。

 講義の原稿をまとめた後2節は難解。本編を理解してこそのフロイトかもしれないが、今回は顔合わせ程度で勘弁していただくことにした。

 2010年4月12日 自宅にて読了
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2010年4月13日 犬の小吉(という曲がある)

2010-04-17 20:40:06 | ノンジャンル
 引き続き本日も休みです。痛みは少し退いたのだけど相変わらず声が殆ど出ない…ツバを飲み込むのもエイヤッううって感じでその度に痛みが…伊丹が…

 幸い今日は瞼ピクピクしないのでホームページ作ったりしていましたが、あまり根詰めてもヨロシクないと思うのでほどほどに。


 冴えない気分をちょっと明るくしてくれたのが吉野家からの「当選通知」葉書。11,100名の当選者に含まれたようです…ってそれくらいの数があれば応募者全員当たるんじゃないかなぁ(笑)。と言う事で「小吉」。


追伸
 原稿書いた翌日には景品が届いたので写真撮り直し。あぁ、またこんなモノが増えちゃった。
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2010年4月12日 三重苦

2010-04-17 09:32:57 | ノンジャンル
 悪い予感は的中し…と言うか予想より状況は悪く、起きた瞬間まったく声が出ないことに気付く。昨夜は酒を控えたのだけど寝つき悪く夢見も悪く、明け方までまどろんでは起きての繰り返しだったもんな…あ、雨になっちゃった。

 最近つとめて「代わりは幾らでも居る」と考えるようにしている。なのでとっとと会社を休む連絡を入れ、医者に行ったところ「鼻炎と扁桃腺炎かね~」うぉ、併発ですか!「安静にね。声出しちゃダメです」それじゃ仕事できませんがな…4日分ほどクスリを処方して貰い帰宅。雨で寒い。今年は三寒四温どころじゃなく春と冬を行きつ戻りつしているなぁ。咳が止まらない。

 家で静養なら本を読むべぇと手に取れば、10分読むと瞼がピクピクと痙攣し始めた。パソコンも長時間するとダメ。うーん、何もできないじゃないか。読む本は何冊もあるのになぁ。ミニコンポで音楽でも聴くべぇと思ったら先日、CDが引っ掛かって出なくなっていたのを直していなかった…面倒なのでさらに放置。

 今日は「話せない、見えない、聞こえない」日になってしまった。ヘレン・ケラーの気持ちが少しは分かった!?一体これでどうやって人生に希望を持って生きるって言うのよ…

 うがい薬と点鼻薬を使って、これでスッキリ眠れるかな?もちろんアルコールは自制だ。。。
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