日々のつれづれ(5代目)

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【本】柴田明夫著 「水戦争-水資源争奪の最終戦争が始まった-」(角川SSC新書)

2010-04-25 07:28:31 | 本・映画・展覧会
 日本は各種資源に恵まれない「資源貧国」だそうだ。水も例外ではない。(水質は別としても)川はわれど急流過ぎ、季節による流量の差があり過ぎ、利用できる水が少ない…だのになぜ、たまに報道される供給制限(断水)の時以外、人々が水不足を意識しないのか?それは「バーチャルウォーター」が大量にあるからだ…

 数年前から現れるようになったバーチャルウォーターという概念、それをお浚いするのに本書は役立つ。食糧自給化を進めようとすれば日本は水不足が表面化・深刻化することが分かる。本書中の統計を素直に信じれば、日本の食糧自給化には水資源の確保が必要だ…ダム造らなくちゃ(爆)。

 後半は延々と穀物メジャーの動き、穀物生産国の解説が続く。なぜ?と言えばアジア地域で世界の穀物輸入の過半数を占め、中でも日本は小麦輸入量が世界一…もっとお米を食べましょう!

 日本が置かれている深刻な状況は分かったが、タイトルにある世界的な水資源争奪戦に関する記述は今ひとつ迫力に欠ける。世界の主だった水企業、日本企業の参画ぶりなど書いてはあるのだが、世界企業の戦略と食い込みぶり、日本における「水商売」開放門戸の狭さ(開放しろと言ってるのではない)などについて書かれた本と思って読み始めたので肩透かしの感あり。その代わりに言えバーチャルウォーターや水資源について知識が得られたから良いか。

 2010年4月22日 自宅にて読了
コメント
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