「嘘つきは姫君のはじまり」~初恋と挽歌、松田志乃ぶ
シリーズ最新刊、10巻目。(しかも、次回で最終巻!)
次で最終巻と思うと何とも名残惜しい。
これだけ面白い作品は、一般中間小説を含めても、滅多にない。
文章、ストーリー、キャラクター、どれも素晴らしい。(私が言うのだから、間違いない)
でも、この表紙を見て、普通の大人はレジに持って行きにくいでしょうね。
(今回は、特にアブナイ雰囲気になっていて、私も買いにくかった)
さて、本作は3章からなる。
第一章『愛より青く』では、宮子が東宮と蛍の宮に、きっちりけじめをつけて、謝罪した。
ただし、和泉の君(馨子)が、秘密兵器を持参していた。
姫子の力作・『蛍の宮副臥絵巻』全3巻(!)、である。(これには笑った)
第二章『散華』は・・・まさか、このような展開になるとは。(絶句)
第三章『翼あるもの』・・・これは急展開。一章、二章が一進一退、駆け引きを交えた亀のようなスピードだった。
それが、この章では疾風怒濤の展開で、アクションシーンもふんだんに出てくる。
しかも、こんな終わり方だし。
でも、安心。来月続巻にして最終巻発売だから!
2ヶ月連続刊行は素晴らしすぎる。
作家として、プロとして、あらまほしきお手本のような方、である。
PS
次の発売日は7/30。
日程しっかり確保して、読み終わるまで、外出しないつもり。
(集中して読むつもりなので、どなたも、メール等、ご遠慮下さい)
【ネット上の紹介】
息もつかせぬ急展開! 7・8月連続刊行! 次郎君を支えるため、後宮に戻った宮子。しかし次郎君の失声の病はなかなか回復しない。市の聖の話を聞くことを薦められ、宮子と次郎君は一緒に市に向かう。だが、見知らぬ侍に襲われ、連れ去られて…!?