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「荒神」宮部みゆき

2017年01月12日 21時28分33秒 | 読書(歴史/時代)


「荒神」宮部みゆき

宮部みゆきさんの時代小説。
東北の山村に怪物が現れ、村は壊滅。
隣り合う二藩の対立、過去の因縁。
多数の登場人物、群像劇の様相を呈する。

P552
「こうしたことをみんな、誰も悪いと思ってしているのではない。よかれと思ってやっているのだ」
(中略)
「だから、追求すればするほどに、悪事は消えていってしまう。残るのは悲しみと不信ばかりだ」

【おまけ】
多くのキャラクターを描き分け、魅力的に描いている。
最後に謎解きもあって楽しめる。
ただ、著者の現代ミステリ作品に比べると、面白さのレベルは落ちると感じてしまう。
私の趣味の問題もあるのかもしれない。

【ネット上の紹介】
時は元禄、東北の山間の仁谷村が一夜にして壊滅状態となる。隣り合う二藩の因縁、奇異な風土病を巡る騒動…不穏さをはらむこの土地に“怪物”は現れた。仁谷擁する香山藩では病みついた小姓・直弥や少年・蓑吉らが、香山と反目する永津野藩では専横な藩主側近の弾正や心優しきその妹・朱音らが山での凶事に巻き込まれていく。恐るべき怪物の正体とは?交錯する北の人々はそれぞれの力を結集し、“災い”に立ち向かう!