「銀の海金の大地」11巻
久しぶりの読み返し。
〈真秀の章〉11巻の内訳は次の通り。
1巻 第一章=巫王の血脈 第二章=月が満ちるとき
2巻 第三章=滅びの子 第四章=佐保彦の王子
3巻 第五章=銀の鈴 第六章=禍つ恋
4巻 第六章=禍つ恋
5巻 第七章=まほろばの娘
6巻 第七章=まほろばの娘
7巻 第七章=まほろばの娘
8巻 最終章=暁に甦る
9巻 最終章=暁に甦る
10巻 最終章=暁に甦る
11巻 最終章=暁に甦る 番外編=月がみていた
初巻あとがき、P248
あのー今から宣言しちゃいますけど、この銀金、大河ドラマです。
最初は、全10冊くらいかなーと思ってたんですが、なんせ1冊と踏んでた〈真秀の章〉が、どうも4冊になっちまうのです。こうなると、最低でも20冊はいきます。
11巻あとがき、P274
嵐の海で小舟にゆられて、太刀をふりまわして闘おうとしていた佐保彦の、その後を、いよいよ波乱の大和の内乱を背景に、[佐保彦の章]で書きます。今度こそ、彼が主役だ。
『銀の海 金の大地』の序章ともいえる[真秀の章]を経て、物語はいよいよドトウの本編に突入です。
実際は、〈真秀の章〉=11巻になった。
すると、〈佐保彦の章〉想定16冊は、計算上44冊か、それ以上になる。
でも、著者は体調をくずし、2008年肺癌で亡くなられた。(享年51歳)
〈佐保彦の章〉は、世に出なかった。
対談集「物語るあなた絵描くわたし」(萩尾望都)
P252
氷室冴子さんとは、よく宝塚の観劇をご一緒させていただきました。彼女の作品の『銀の海 金の大地』は未完成のままです。この全構想(おおよその)を以前伺っていたので、もう続きは読めないのかと、それも惜しまれます。
「銀の海 金の大地 イラスト集」に書き下ろし小説「羽衣の姫」が収録されている。「羽衣の姫」と、11巻番外編「月がみていた」で、その後を想像するしかない。
【ネット上の紹介】
真秀は湖の国、淡海で育った。そこは息長族の国だが、真秀はその一族ではない。ヤマトの大豪族の首長がどこかの奴婢に生ませた子で、息長の首長の真若王、丹波の首長の美知主とは異母兄妹である。母の御影はここ数年業病で苦しんでいる。その病によく効く熊の血凝をやるから取りにこい、という美知主からの伝言に、真秀は、不思議な霊力を持つ兄の真澄と、丹波へ向かう船に便乗した。