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「現代日本外交史」宮城大蔵

2025年01月20日 07時51分09秒 | 読書(昭和史/平成史)


「現代日本外交史」宮城大蔵

冷戦後25年の外交史。

P53
仮に(朝鮮半島で)軍事衝突が発生した場合、北朝鮮が日本の原子力施設や在米軍基地に対して特殊部隊による攻撃を行う可能性も想定された。(中略)この他にも何十万人という難民が朝鮮半島から押し寄せてきた場合、その中に諜報関係者がいないか確認する「スクリーニング」を誰がどのような手続きで行うのか等々、検討すべき項目は膨大であった。

P65
細川は歴代首相の中で初めて、「先の大戦」全般を対象に「侵略戦争」だと認めたのである。

P76
橋本が台湾海峡危機に際して最も神経を使ったのは、万が一の軍事衝突の際、台湾からどうやって邦人を救出するかであった。

P244
安倍はかねてからアーリントン墓地を引き合いに靖国参拝の正当性を訴えていたが、アーリントンに相当するのは靖国ではなく千鳥ヶ淵墓苑ではないかという米側の見解を示唆するものであった。

【ネット上の紹介】
危機の25年をたどり、日本外交のこれからを問う―米ソ冷戦が終わり、日本は経済大国として平和を謳歌すると思われた。だが、1991年の湾岸戦争で状況は一変する。「非自民」の細川政権を皮切りに連立政権の時代に入った日本を、北朝鮮核危機、テロとの戦い、中国台頭による緊張の高まりといった安全保障問題が揺さぶる。さらに経済危機、歴史認識、沖縄米軍基地、北方領土など、冷戦後の25年は危機の連続だった。16政権の苦闘をたどり、日本外交の課題に迫る
第1章 湾岸戦争からカンボジアPKOへ―海部・宮沢政権
第2章 非自民連立政権と朝鮮半島危機―細川・羽田政権
第3章 「自社さ」政権の模索―村山・橋本政権
第4章 「自自公」と安保体制の強化―小渕・森政権
第5章 「風雲児」の外交―小泉純一郎政権
第6章 迷走する自公政権―安倍・福田・麻生政権
第7章 民主党政権の挑戦と挫折―鳩山・菅・野田政権
終章 日本外交のこれから―第二次安倍政権と将来の課題

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