【ぼちぼちクライミング&読書】

-クライミング&読書覚書rapunzel別館-

歯科受診

2019年09月05日 20時17分10秒 | 身辺雑記
歯科受診。
歯のクリーニング、覚書として記録しておく。
2,420円

「これは経費で落ちません」(6)青木祐子

2019年09月04日 09時45分51秒 | 読書(小説/日本)
「これは経費で落ちません」(6)青木祐子

シリーズ6作目。
次の5編が収録されている。

第一話 男ができると女って変わりますよね
第二話 大きなダムが決壊するのは、小さなひび割れからだ!
第三話 恋愛ってコスパが悪いんだよな
第四話 わたしはフェアではありません
エピローグ ~真夏の真夕ちゃん~

オフィスを舞台にしたライトノベル、だけど、登場人物の造形がしっかりしていて、一般向けの小説として、充分内容のあるシリーズだ。
今回は特にそれを感じた。
第二話と第三話が繋がっており、秘書のマリナが副業としてキャバ嬢をしている、って発端から、M&Aの話にスケールアップしていく。
企業小説として成り立つ内容で、社内の「政治」に無関心な森若さんが、どう関わっていくか?興味深いところだ。(読んでいて、雫井脩介さんの「引き抜き屋」を思い出した)

P47
彼氏ができたからといって沙名子自身は変わらない。すりあわせが必要なだけだ。スマホに新しいアプリを入れたようなものである。ちょっと面倒なアプリだが、そこそこ役立つし楽しいので使うことにする。(森若さんのキャラが良く出ているモノローグだ)

【おまけ】
TVドラマ化され放映中の作品。
シナリオが良く練られている。
小説の複数エピソードを、巧く絡めて進行させている。
それぞれのキャラも、より明確になるよう設定されいている。
つまり、「分かりやすい」と言うことだ。
小説では、「読者が察する」「行間を読む」と言った手間があるが、
それを省いて、「答え」を明示しているような感じだ。TVだからね!
(文句を言ってるんじゃない、誉めているのだ・・・よく出来ている、と。役者さんも良い演技をしている。特に、 伊藤沙莉の真夕と、ベッキーのマリナ役は、いい感じ)

【参考リンク】
これは経費で落ちません! - NHK ドラマ10

【ネット上の紹介】
天天コーポレーションに企業合併の危機!?役員秘書の有本マリナが、キャバクラでアルバイトをしているという噂を確かめるため、調査を始めた麻吹美華がとんでもない情報をつかんだ。知り合いに頼んで潜入調査で撮ってきてもらった映像のなかに、天天コーポレーションの部長三人が、企業買収の専門会社の人間と会っている場面があったのだ。会社の危機に沙名子は…?

「ふるさとって呼んでもいいですか」ナディ

2019年09月02日 07時45分48秒 | 読書(現代事情)
「ふるさとって呼んでもいいですか」ナディ

著者は6歳の時にイランから来日する。
親の出稼ぎについてきたのだ。
出稼ぎというと、たいてい単身なのに、珍しい例だ。
最初、日本語がまったくできなかったが、テレビや友人、その家族から学んでいく。
支援団体により公立の学校にも通えるようになる。
その成長の記録と、思ったことが綴られる。

来日当初
P33
そういえば、「おしん」や「水戸黄門」で見たような着物をだれも着ていないだけではありません。イランでは、女性は人前に出るときかならずスカーフを巻きます。それなのに、ここではひとりもスカーフをつけていません。スカーフを巻くのが当たり前の世界から来た私にとって、スカーフをせずに街を歩くというのは、水着で街中を歩くような恥ずかしさを感じることでした。

P126
イランでは羊飼いが犬を飼うことはあっても、ペットとして飼うことはありませんでした。イランで「フランダースの犬」をお母さんが見たとき、
「犬があんなに賢いなんて。アニメだから、魔法みたいなものね」
と言っていたほどでした。

P212
教育機会を奪われたまま成長すると、母文化と日本文化の両方ともが中途半端な状態になります。母国と日本のどちらにおいても、学習レベルが低いままになり、将来就ける仕事の選択肢が狭まるなど、様々な機会を奪われてしまいます。

【ネット上の紹介】
漢字にも負けず、豚肉にも負けず、ブルマや水着にも負けず…日本という異文化に投げ込まれたイラン人少女の奮闘と成長の記録。だいじょうぶ。私たちはずっと前から隣人です。
第1章 外国に行くってどういうこと?
第2章 想定外!な日本の暮らし
第3章 うれしい、楽しい、でも困った学校生活
第4章 日本で胸をはって暮らしたい!
第5章 私はイラン人?日本人?
第6章 私はここにいます