人生はビギナーズ
2010年/アメリカ
アーサーの‘愛の告白’
総合 90点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
2003年現在も、主人公のオリヴァーの両親が結婚した1955年当時も、太陽も星も同じように輝き、質の違いはあれどアメリカ大統領も存在していたのであるが、何かが大きく変わったようにオリヴァーが感じたとするならば、母親の死後、半年経ってから父親のハルがゲイであることを告白したからであろう。更に驚くべきことは実は結婚する前から母親もその事実を知っており「私が治す(I`ll fix it)」という覚悟で結婚したということである。母親はユダヤ人だったのであるが、戦後はユダヤ人の人権は‘回復’しており、ゲイという特異な性癖も治せる自信があったのかもしれない。実際に、オリヴァーという息子が生まれているのであるが、オリヴァーの目には両親が仲が良いようには見えず、何かを訊ねようとすると母親が指で銃を撃つポーズをして、オリヴァーが撃たれて倒れる振りをするという暗黙の了解により、詳しいことは分からずじまいだった。
1965年生まれのオリヴァーは38歳で独身なのであるが、決して恋に臆病ではない。自身のイラストで紹介しているように1984年から1988年まではエレンと、1988年から1989年まではジュリーと、1996年から2000年まではアマンダと、2001年から2003年まではミシェルと真剣に交際していたのであるから、1971年生まれのアナと出会うまではオリヴァーはミシェルと別れたばかりなのである。
オリヴァーはCDジャケットのアートディレクターとして働いているのであるが、オリヴァーが手がけている「The Sads(=悲しみ?)」というタイトルのジャケットは当初は笑顔の子供たちの写真が使われていた。しかし理解されなかったために、グラフィックで悲しみの歴史を描いたのであるが、結局このデザインも採用されることはなかった。
父親のハルを末期がんで失うことになるとしても、オリヴァーの本当の悲しみの源泉がどこにあるのか正確には分らないのであるが、本作を見ているとひとつ不思議なことに気が付く。オリヴァーが飼い犬のアーサーを人に預けようとするとアーサーは置いて行かないでと叫ぶように吠えていたのであるが、ハルのボーイフレンドであるアンディに預けた時には大人しくしていたことである。ハルやアンディを慕うアーサーもまたゲイだと想像出来るのであるが、そうなるとアーサーが喋った「Are we married yet?」は「僕たちはもう結婚しているの?」となり、このアーサーのオリヴァーに対する愛の告白(またはオリヴァーの独白)は、ギャグとして秀逸だと思う。オリヴァーに結婚をためらわせている理由は、彼自身がゲイではないとしても、いまだに立場が曖昧な故にカミングアウトが難しいバイセクシュアルという可能性は残ったままで、母親がハルに人生を賭けたように、最終的にオリヴァーはアーサーではなくアナに‘創始者’として人生を賭けたのだと思う。本作が監督であるマイク・ミルズの‘プライベートストーリー’である理由がここにある。
フェイスブックで産経不買呼びかけ…奈良県部長(読売新聞) - goo ニュース
総務省から奈良県に出向中の同県総務部長がインターネットの会員制交流サイト「フェイス
ブック」で、産経新聞が今月報じた、東京・大阪間をつなぐリニア中央新幹線を取りあげた
1日付の大阪本社版の夕刊社会面の、国の整備計画で「奈良市付近」とされている中間駅
をめぐり、新たに誘致に名乗りを上げた京都と、反発・警戒する奈良の動きをそれぞれ紹介
した記事を、「キター、奈良県民の皆さん、気合い入れましょうこの対等の書(かき)ぶり、
産経新聞に抗議しましょう。不買運動もしましょう」と記入して批判したようなのだが、部長は
産経側に抗議の意思を伝えないまま書き込みをし、取材に対し「奈良と京都が対等の土俵
で争っていると誤解されかねず、奈良のためによくないとの思いで書いたが筆が過ぎた」と
釈明し、不買運動については「本心ではなく不適切な表現だった。謝罪したい」と話している
のであるが、“対等の土俵で争っている”ことの何が問題になるのか分からず、“奈良県の
総務部長”という肩書きがあれば不買運動が起こるのかどうかもはっきりせず、「キター」と
待っていたように喜んでいる割には「本心ではなく」と言い、情緒不安定としか言えない。