原題:『King Arthur: Legend of the Sword』
監督:ガイ・リッチー
脚本:ガイ・リッチー/ジョビー・ハロルド/ライオネル・ウィグラム
撮影:ジョン・マシソン
出演:チャーリー・ハナム/ジュード・ロウ/アストリッド・ベルジェ=フリスベ/エリック・バナ
2017年/アメリカ・オーストラリア・イギリス
語り伝え損なわれようとしている伝説について
アーサー王伝説を基にした作品として観に行ったらいきなり「怪獣もの」の様相を呈していてかなり面食らったが、その後は主人公のアーサー王と彼の叔父で宿敵となるヴォーティガンの権力争いの物語が描かれることになる。
イングランドの王となることの引き換えに自分の妻や娘を犠牲にすることも厭わないヴォーティガンに対して、売春宿で育ったアーサーは「フェミニスト」で聖剣の「エクスカリバー」を通して過去を知り、戦闘意欲を強いられるそれぞれのキャラクターの対照性は上手く描かれていると思うし、おそらくフランク・ミラー監督と並ぶ「凝った」映像を撮るガイ・リッチー監督の演出も今風で悪くはないと思うが、なんせ6部作の最初の作品で今後どのような展開になるのか見当がつかない上に、本国では興行的に大失敗しているので次作以降制作されるのかどうか怪しくなってきている。アーサーを演じたチャーリー・ハナムはヴォーティガンを演じたジュード・ロウと対峙するにはキャラが弱いように感じた。