(画像:在りし日の田子倉駅)
「JR只見線 全線早期再開は困難 新潟」(産経ニュース)
昨年夏の新潟・福島集中豪雨によって寸断されたJR東日本の只見線、現在は新潟県魚沼市(旧入広瀬村)の大白川駅と福島県金山町の会津川口駅の間が不通になったままだったんですが、とりあえず10月1日から大白川と只見の間の運行を再開するらしい。まあ、この区間は長~いトンネルを持つ県境の区間だったんで豪雨の被害はそんなになかったのではないかと推測される。去年の豪雨以降鉄路としては陸の孤島になっていた福島県の只見町に、とりあえず新潟側からのアクセスが可能になったわけだ。この辺りを急いだのも、冬季間は県境のR252が通行止めになってしまうってのがあったのかな。去年の冬は事実上只見町からは新潟側に出られないと言う状況に陥ってたわけだし。
ただし、相変わらず只見~会津川口の区間は鉄橋が何本もズタズタになったおかげで復旧費用も半端ないらしく、JR東日本としても復旧には及び腰のようですね。費用対効果で言えばまったく採算が見込めない超閑散区間、被災する前でも日中3本しか列車が走ってない区間でしたからねえ。趣味人としては時間はかかっても全線復旧して欲しいとは思うけど、何となく岩泉線みたいに時間を経た上でみんなが諦めるのを待ってるんじゃないですかね。んで、最終的には「安全が…」とか言って廃止or休止してバス代行にしてしまいそう。
とりあえず只見の街に鉄道が戻って来る事にはなったのだが、そんな中でひっそりと発表されたのが田子倉駅の廃止。詳しい内容はリンク先に譲るとしますけれども、ねえ。使ってる人なんか皆無なんでなんら影響はないんでしょうけど、無駄なものが生きにくい世の中は趣味的には寂しいなと。そもそもこの駅自体スノーシェルターの構造物の一部みたいになってまして、廃止したからって列車が走る限りは撤去の対象にもならないのだと思いますが…さすがにこの超豪雪地帯でスノーシェルターごと作り変えるって事もないでしょうし、ホームや階段なんかそのままは残って行くのでしょうね。駅としては廃止されても、ホームは現存して列車は止まらず…ってのは博物館動物園駅みたいだが、あれもトンネルの中の駅でトンネル構造物の一部だからな。
どう見ても除雪機械の倉庫にしか見えない田子倉駅駅舎。右側の入り口の横に、「この付近だったら携帯(FOMA)が繋がりますよ!」って看板が付いてるんだけど、まあそういう場所です(笑)。ホントはいけないんだけど、駅を通って行くと湖のほとりに降りられるらしくって、ホームに降りて行く階段は田子倉湖で釣りをする連中の通路として使われてました。ハイシーズンになると階段の踊り場でテント張ってる釣り師もいたなあ…雨風はしのげるし人は来ないし、テント張るにはいい場所だったんだね。
私はR252六十里越ってかなり好きな道なんで、その六十里越の風景の一つだったこの駅にはそれなりの思い出もあります。
この辺りで一日何本も来ない只見線を撮った事もありますしね…
さらば愛しき駅、田子倉。