青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

ミナミの夜は更けて

2016年05月15日 19時00分00秒 | 南海電鉄

(さよなら山電@山陽明石駅)

すっかり夜になり、そろそろ山陽電車の旅もお開きの時間が近づいてきました。林崎松江海岸駅近くの恵比寿湯で汗を流し、山陽明石駅から直通特急へお乗り換え。恵比寿湯は明石市内の住宅街にある見た目は普通の銭湯ですけど、有馬温泉を思わせる赤い色の濃ゆい温泉が湧いていて、疲れた体に染み込むようなキキメを感じるお湯でございました。


夜9時ともなると、さすがに乗る人も少ない上りの直通特急。ウトウトしながら夜の街を一路大阪へ向かいます。ちなみに山陽明石から大阪市内、JRの新快速だと明石→大阪が約40分に対して山陽明石→阪神梅田が直通特急で約70分。新快速が速いのは知ってたけど、結構スピードでは勝負にならない感じなんですねえ。以前はそこまでの差はなかったらしいですが、阪神大震災からの復旧にもたついた阪神山陽勢と、震災以降大規模な資本投下で速達性を高めたJR西日本の差が20年経ってだいぶ開いてしまった感じです。

 

尼崎で阪神なんば線へお乗り換え。梅田~尼崎ローカルの阪神青胴車が停車中。夜も遅くなって来まして、尼崎の駅のホームには酔客の姿も目立ちます…。青胴車と言えば通称ジェットカー、後続の特急から退避駅まで逃げ切るためのダッシュ力を備えた起動加速度の高い車両であるのはご存知の通り。「鉄腕DASH!」でTOKIOとリレー対決とかさせられる名車でもありますが、そんなダッシュ力を表現したくて流し撮りで遊んでみましたw

 

近鉄直通の大和西大寺行き区間準急にて大阪難波へ。ここからは南海に乗り換えて今日のお宿へ。南海なんばのターミナルもキタの阪急に引けを取らない立派なものです。頭端式のホームがそれぞれ乗車降車ホームに分かれて到着する列車を挟み込む形。22時代でもさすがになんばは大阪ミナミのターミナル、家路を急ぐ人々が次々に電車に乗り込んでいきます。


本線系統は6本先、高野線系統は5本先までの出発案内が表示された南海なんば駅の電光掲示板。壮観である。関西の空の玄関口・関西空港と、世界遺産の高野山を抱えて南海電鉄も外国人(インバウンド)向けの表記は充実しているようです。優等列車の停車駅表記は丁寧なのはいいんだけど正直細かすぎて見にくいぞ(笑)。そしてどうでもいいが和泉中央の駅ナンバーSB06で「せんぽくこうそく」ではなく「せんぼくこうそく」である事を知る。いまさら。

 

今日のお宿は大阪ミナミのある意味名物でもある新今宮の安宿。一泊3,000円ちょっと。まあドヤにしては高級だし、明日も早いから寝るだけだしね。正直色々あって女性が一人で来るにはアレな街ですが、去年阪堺電車乗りに来た時にこの辺りはちょこっと学習したからな(笑)。夜の新世界をブラブラしつつ、強烈にニラ臭い韓国おばちゃんがやってる屋台のホルモン焼きとタコ焼きをゲット。宿に向かいながら、相変わらずのこの辺りの街の体臭の濃さを堪能するのでありました。
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