青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

旅の終わりに

2016年05月25日 19時00分00秒 | 近鉄

(名阪伊トライアングル@伊勢中川駅)

名・阪・伊勢の各方面に列車が分かれて行く伊勢中川駅。街としては大きくないものの、名古屋線・大阪線・山田線の分岐駅になっていて運行上の重要な拠点になっています。折しもサミットで注目を集めています伊勢志摩方面、賢島行きの普通電車が止まっていますが、サミット期間中は近鉄も賢島への乗り入れを中止して2つ手前の鵜方止まりにするんだってねえ。


やりたかった事がどこまで出来たのか分かりませんが、三本松の駅から電車に乗って名古屋方面へ。急行が青山町止まりだったんでそっから普通列車の伊勢中川行きに乗り換えたんだけど、青山越えはワンマン2連。霞む夕暮れに穏やかな宇陀路の風景を見ながら伊勢と伊賀を隔てる長い長い青山トンネルを抜けると、東青山の駅からは遠くに青山高原の風車が見えました。


伊勢中川到着。折り返し青山町行き1422系。なんという中途半端な形式。モ1427+ク1527の2連ですが、近鉄と言う組織は所帯が大きく色々な車両があり過ぎるせいで、用途と仕様に応じて種々雑多な形式が混在しております。また、見た目は同じでも何かが違えば別形式とするえらく几帳面な社風のせいで、車番の採番方式や形式は極めてよく分からないカオス的な様相を呈しています。そんな近鉄沼にハマりたい方は公式HPにある「近鉄資料館」をご覧いただければよろしいのではないかと。鉄道会社でここまで自社の車両が詳しく紹介されているHPはほかに見たことがないですね。

 

ベンチに「赤福」の文字の目立つ伊勢中川駅。すっかり「お伊勢」の文化圏である。心なしかホームで電車待ってる人の顔も柔らかいうどんが好きそうに見える(笑)。一応青山峠の向こうの名張とかも三重県なんだけど、肌感覚で言えば名張は奈良だな。名古屋線の急行車両としてはポピュラーな2610系の急行近鉄名古屋行き。ヘッドレスト付きのクロスシートがポイント高いです。


暮れて行く伊勢路の風景は蒼く、雲出川を渡る。近鉄名古屋までは1時間20分…すっかり暮れた塩浜の駅のヤードにはDDの姿はなく。GWだから燃料輸送もお休みだよね。運用があったら最初は塩浜の駅で降りてDDバルブでもやろうかと思ったけど、正直そこまでの気力はないので良かったw


轟轟と暗闇の木曽三川を渡り、夜8時に近鉄名古屋駅到着。スルKANは名古屋圏を当然カバーしていないので、エリア最東端の青山町駅から近鉄名古屋駅までの乗り越し運賃1,450円をご精算。これをもって近鉄・阪神・山陽・阪神・南海・近鉄と関西大手私鉄巡りの旅はめでたく終了。関西方面もこれで主だったところで手を付けていないのは京阪本線、阪急京都線・宝塚線、南海本線、近鉄京都線方面くらいになって来たかな。今回は山陽電鉄で播磨臨海工業地帯の産業と鉄道の関わりを、南海高野線で信仰の山に挑む厳しい鉄路の姿をそれぞれ堪能しましたが、いずれにしろスルKANを使って出来る事はまだまだ一杯ありそうだよねえ。細かいとこだと叡山電車とか嵐電、能勢電鉄辺りも拾っておきたいし…


2日間(実質3日)のお暇をいただいた家族のために、名古屋駅の地下で知立藤田屋の大あんまきを購入。アンコがことのほか好きな子供が喜ぶだろうけど、「関西に行ってくる」と言い残して土産が名古屋土産な事はヨメさんに突っ込まれそうだな(笑)。夕飯は時間がないので新幹線ホームの定番・住よしのきしめんでササッと済ます。ホント旅に出てしまうと立ち食いの類ばかり食べていて炭水化物の過剰摂取である。贅沢して天ぷらタマゴきしめんを啜り込んで、ひかり482号自由席の客となるのでありました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする