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(枯れ田に積まれた藁ぼっち@鶴巻温泉~伊勢原間)
衆目を集める華々しいGSEの試運転の陰に隠れて、LSEは2本とも通常の営業運転に就いていました。GSEは3月デビューの70001Fと、夏までにもう一本(おそらく70002F)が投入されて2本体制になるらしいので、今春あたりには「LSEの今後」が正式に発表されることになるのではないかと思われます。
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イセツル田んぼでもう何度撮ったか分からない定番の構図を。最近線路の南側のケーブルを支持する柱の数が増えてなお一層撮影がしにくくなりました。この構図は善波峠の鞍部の向こうにぴょこっと富士の嶺の頂が見えるのがポイントで、こっから酒匂川方面なんかに流れる場合には富士山の頂上が見えてるか見えてないかの確認をする指標にもなったりします。
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天気が良ければ朝から晩まで撮れるポイントですが、ここイセツルの冬は夕方のサンセットがまた素晴らしい。線路脇のケーブル柱がホント目障りですが、この光を楽しむなら鈴川の土手に上がって伊勢原8号踏切脇で構えるのが定番。箱根の外輪山に落ちて行く紅い夕陽が、鈴川の土手へ駆け上がるLSEをゴールドに染め上げました。
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イセツルのストレートは、鈴川土手から伊勢原駅までの登り坂を駆け上がるためにどの車両もかなりのスピードを出して力行して行きます。唸りを上げるLSEのモーター音と軽やかな連接車のジョイントのリズム。新世代車両のデビューが近づくと同時に、迫る古豪の落日。茜の空に誓う、終幕までの精一杯の力走です。