青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。写真はおおめ、文章はこいめ、コメントはすくなめ。

深雪の里の足として

2018年01月24日 18時00分00秒 | 飯山線

(集落の足として@信濃白鳥駅)

千曲川沿いに開けた段丘上の耕地の中にある白鳥集落。雪深い集落の足として駅があり、細々とですが栄村に委託する形で乗車券の販売も行われているらしい。昭和58年に72人と記録されている乗降人員は現在は10人程度と減少著しいのですが、乗車券の販売とかいつまで続けるのだろうな。こっから乗る客で乗車券を必要とする人間なんか殆ど顔見知りなんだろうけど、こういう切符を集めるマニアもいるっちゃいるよね。


国道と集落を繋ぐ道の踏切を抜けて、乗客のいないホームに飯山色がやって来ます。沿線を歩いてみた感覚的なものですが、津南から桑名川あたりにかけてが一番雪が深かったですね。さすがに国から「特別豪雪地帯」として指定されるだけの事はある。


越後田中同様、墨色の世界に飯山色のカラーリングが映えます。駅前にある家の直角三角形をした片流れの屋根が、この地域の雪の多さを物語っているようです。駅の先で大きく木の全体に雪を纏って堂々と立っているのは桜の木なのだろうか。だとしたら桜の時期も来なきゃいけませんねえ。


雪の白鳥を後に。列車の後ろには火の見櫓が見えて、小さいながらも集落の安全を守っています。今でこそトタン屋根ですが、昔は茅葺き屋根とか多かっただろうからねえ。雪国特有の火事の原因として、不幸にも雪の重みで屋根が潰された時、屋根の下で暖を取るための囲炉裏の火が潰れた屋根に引火してしまい、大火事になる事が多かったそうで。


信濃白鳥から西大滝に向かって坂を下って行く136D。幌側の顔がイケメンだと思っているので、逆に新潟側ののっぺら顔は微妙に物足りない感あるよな。白鳥が標高330mほどで西大滝が標高305mくらいだから、およそ2kmで30m弱を下って行く事になる。この辺り千曲川に両岸の段丘部が迫ってくる隘路となっていて、鉄道はトンネルとスノーセットでこれを交わし、国道は白鳥大橋で川の対岸へ渡って行きます。白鳥大橋と言われると室蘭みたいだが、あちらは「はくちょう」大橋であってこちらは「しらとり」大橋なので念のため(笑)。

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