青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

雪の森に抱かれて

2018年01月30日 18時00分00秒 | 飯山線

(駅前風景@足滝駅)

日本の中にも色々な駅があり、それぞれの駅前風景がありますが、そもそも駅がどこなのか分からないのが足滝の駅。この季節、雪に埋もれてしまってその痕跡を探るのはさらに困難を極めるのですが、完全に初見殺しとも思えるこの入口の分からなさ…(笑)。自分も何回か通るまで分からなかった。一応目印があるとしたら足滝の集落の神社だね。あと駅の入口のとこだけ県道が微妙に広くなっているのが目印か。ちなみにこの正面にある微妙に階段状の足跡の付いた雪の斜面が、足滝駅の入口になります。


県道から足滝駅への小道は段丘上の急斜面に取り付けられており、どちらかと言えばスキー板とかソリを持って来た方が楽しめそうな雰囲気ある(笑)。一応こっちも長靴で来てるけど、あんまり踏み固められてないもんだから時折ズボッと膝下あたりまで踏み抜いてしまうようなやわこい場所もあって注意が必要。っつーか何で駅前通りでそんな注意せなあかんねんw


雪の斜面を2~30m登ると、やっとこ飯山線の路盤にたどり着いて、4種踏切のような通路がある。積み上げられた雪に囲まれてどこが何やらわかりにくいですが、雪に埋まっちゃった時のために高さを変えて二つも取り付けられた「列車に気を付けてね!」系の注意書きの看板で、足滝駅の構内に入った事を知る。看板の掲示主はJR十日町駅長。長野から走って来た列車はこの駅から新潟県(中魚沼郡津南町)に入りますが、管理もJR東日本長野支社から新潟支社管内に変わります。


4種踏切から眺める足滝の駅。うーん、何というか鬱蒼とした雪の森に抱かれて佇む駅は、林鉄っぽい雰囲気ある。もうちっとホームの高さが低ければ大井川鉄道の井川線の駅っぽい。沢間とか土本とかこんな感じだし。ロケーションとしてはすごくいい駅だけに、真ん中にドカンと立った電柱がすっごく目障りで、そこだけが惜しい感じがする。


最近一つのジャンルとして確立されている「秘境駅」という鉄道の楽しみ方ですけど、ここ足滝が飯山線の中では一番の秘境駅でしょうな。この足滝の駅も集落の近くにあるこたあるんだけど、隣の越後田中までの小さなサミットへの上り途中にちょっと強引に駅を作った関係で、駅の位置が集落よりかなり高い。その分、外界から隔離されている感じがします。


見上げれば結構な急斜面と雪。さらにこれから積もると雪崩の注意も必要そうだ。そもそも植生が少ないのと、植物が駅の方向に倒れながら生えているという時点で何度か雪崩れてるよねココ。そう言えばこの駅に来るまで集落の裏手の崖地に人が入って「雪庇除雪」なるものをやっていたのだが、さすが本気の豪雪地帯には色々な除雪の形態があるものだ。みんな腰まで雪に埋まりながら、人力でバカバカ斜面の雪を削り取って下の道に落とし、グレーダーでガーッと集めて、重機で大型ダンプにガンガン積んで信濃川に捨ててた。森宮野原の建設業者がやってたんだけど、雪国の土建屋さんには除雪って大事な公共事業だよねえ。

さて、ここで狙うは戸狩行きの186Dと越後川口行きの135D。隣の森宮野原交換なのでインターバル10分弱で撮影が可能。逆に言えば時間がタイトであまり余裕はないか…と言う事で駅の周りをウロウロとロケハンするのであります。
コメント
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