(思い出は屋根の下で@越後鹿渡駅)
越後鹿渡駅のホームに経つ木造の上屋。以前は越後鹿渡の駅も交換設備を持った1面2線の島式ホームだったようなのですが、昭和の時代に既に交換設備は取っ払われ、棒線駅化している様子です。ただ、曲げた古レールに木造の屋根が掛けられた上屋だけは交換駅だった時代からそのまま残っていて、風雪に耐えた渋い味わいを今に伝えてくれています。
ちなみに越後鹿渡の駅、以前は駅前に辰口温泉の湯を引いた「しかわたり館」という温泉宿がありました。10年以上前だったろうか、やはりこの辺りを春にフラフラしていた頃、ちょっと興味があって一浴をお願いさせてもらったことがあったんだけど、「今日はお湯を溜めてないから…」とすげなく断られてそれっきりになっていた。そして、気が付いた頃には「しかわたり館」は廃業していました(建物のみ現存)。
立ち寄りを断られた後に、とりあえず撮影した「しかわたり館」の外観。後日話を聞けば、SL時代から信州越後の鉄道ファン御用達の宿であったらしい。悲しいかな、若いころにボロいクルマでやたらと各地をフラフラと巡っていた頃に泊まった宿であるとか、立ち寄った場所であるとか、いざ久しぶりにその場所に行ってみると廃業していたり、無くなっていたりということが最近とみに増えてきたように思う。それだけ自分も歳を取ってしまったという事なのだろうか。
131D、鹿渡の駅から1名の乗客アリ。
喜びも悲しみも、賑わいも寂しきも、いくつもの思い出が交錯して行ったであろうホーム。
妻有の里の小さな駅の、古い木造上屋が、今も駅の移り変わりを見つめています。
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