青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

飯山色とのランデブー

2018年04月28日 21時00分00秒 | 飯山線

(131D前@戸狩野沢温泉駅)

この日、日中に戸狩野沢温泉~十日町間を走る飯山色は戸狩を11時半過ぎに出る131Dのみ。という事で、ここからは131Dの追っ掛けをしながら撮って行くことになります。まずは1発目、2連でやって来た131Dの解結作業。戸狩ではこの作業のために10分ちょっとの停車時間を持っているのですが、結構長野~戸狩間で遅れを持ってきてしまいバタバタした作業になる事も多いようです。飯山線では見た顔の女性運転士が乗務していました。


さて、森宮まで何発撮れますか。本来であればひとつトコロに腰を据えてじっくりと納得の一枚を追い求めるとか、そういうのもスタンスとしてカッコいいなあとか思うんですけど、やっぱ実際現場に来ちゃうと色んなアングルが撮りたくなるもの。ってことで上境の湯滝橋のたもとから2発目。おそらく以前は吊り橋だったのだろう湯滝橋の、古い主塔が建っていました。


桑名川は岡山の集落で3発目。もう夏を思わせるような暑い日でした。だいぶ葉が伸びてしまった感もありますが、比較的花持ちの良かった桜を絡めて。3月の終わりから方々の桜を愛でて来たけど、この飯山線沿線の桜が、今年の最後の桜になりそう。


古いトタン屋根の民家の裏に咲く桜を使って4発目を。飯山線名物(?)の高い位置にある踏切名標識には「桑名川学校」とありますが、この桜並木の向こうには、平成27年に廃校となった飯山市立岡山小学校があります。昭和49年に周辺の小学校と統合される前は桑名川小学校と呼ばれていた名残りが、踏切に残っています。


桑名川の停車時間を使って西大滝へ先回り。5発目&6発目は俯瞰アングルではなく駅近アングルで。ほろほろと散って行く桜の花弁を眺めながら、駆け足で過ぎて行く春の西大滝駅を。季節の速さに追いつけないのか、桜の下には雪がまだ残っていました。


西大滝を出る131D。運転士氏が特に用もないのにタイフォン一発。たぶん運転士氏は追っかけしてるのに気が付いているだろうと思うと、何だか気恥ずかしい(笑)。西大滝の駅の裏には大灘神社の鎮守の森が広がっていて、集落を見守っています。


7発目は平滝の手前の跨線橋から。ちょっと電線がうるさいけど、里山の民家の軒先にも春がやって来た。スノーセットと雪崩防止柵に守られた鉄路。飯山線らしい風景。


森宮到着シーンで8発目。この列車は森宮で136Dとの交換待ちのために約20分の停車時間があります。森宮野原の駅横には桜の老木があって、ポチポチとは花を付けてくれますがさすがにピークは過ぎ去った様子。老木の向こうに昔は貨物ホームと荷さばき場があったようで、ホームの石積みが残されています。


乗客がホームで思い思いに体を伸ばす、森宮野原の昼下がり。新幹線が300km/hで走る時代に、交換待ちに20分とはなんとものんびりしたダイヤである。こうなっているのも飯山線は合理化のためにかなり交換設備を削ってしまったためで、現在は森宮野原から十日町まで約25km、時間にして40分近くかかる区間が1閉塞になってしまっている。前は津南とか越後田沢とか交換できたみたいなんだけど、ポイント増やすと冬の時期は保守が大変だからねえ。


長野県下水内郡栄村の中心地・森宮野原。長く雪に閉ざされた冬が終わり、この日は春を謳歌するように暖かい風が吹き抜けています。厳しい冬があるから、春が美しいのでしょうね。北信の山並みはライムグリーンに笑い、芽を出したブナ林の嵐気が心地良い。戸狩から森宮まで追っ掛けでこんだけ撮れれば十分か。駅前の自販機でコーヒーを買ってほっと一息。ちょうど時間はお昼時、駅弁でも売ってくれたら需要はありそうだけど…道の駅までは歩いて10分くらいかかるから、ちょっと乗客が買いに行って来るほどの時間はないなあ。

さあ、次はどこで撮ろう。131Dとのランデブーは続く。
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