青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

如月・武並

2017年12月25日 21時54分35秒 | カレンダー

(6883レ・武並お立ち台@武並~恵那間)

2月は年休を貰って恒例の愛知機関区タンカートレイン祭り。冬の燃料需要期の訪問はこれで3回目。四日市から南松本までみっちり追っ掛けたんだけど、まずまず天気にも恵まれたしいい遠征であった。早朝に稲沢から南松本へ向かう6883レを朝の低い光でガッツリ仕留める事が出来る武並の新槇ヶ根トンネル手前。JR貨物色でも貴重なロクヨン重連はエンドも揃い、朝の東濃を木曽へ向かって登って行きました。

今冬シーズンも一回くらいは四日市~南松本の行路を組みたいね。ロクヨン原色も戻って来たとの事だし。
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睦月・秦野

2017年12月24日 21時33分36秒 | カレンダー

(夕暮れ秦野の富士山バック@渋沢~秦野間)

師走12月、初旬に子供と南会津行ってから何となく空気が抜けた風になって特にカメラも持たずに過ぎてしまった。気が抜けていたせいなのか、不覚にも20ウン年ぶりにインフルエンザなんかにかかってしまい何日か高熱と止まらない咳に苦しめられるという無為な年末となってしまった。気づけばクリスマス、そして今年も今日を含めてあと8日。来週の日曜日は2017年の大晦日と言う事で恒例の来年のカレンダーを作りながら今年を振り返ってみる企画。キリ良く進めるならあと12日はあったほうがいいと思うんだけど、適当なところは2枚ずつ進める事にする。今年の1月は…ああ、新しいロマンスカー(70000系)の登場が決まったのでLSEが落ちるんだろうなって事で先取りで抑えてないカットを撮りに行ってたんだった。

幸いにして70000系導入時にLSE2本を一気に落とすことはしないようなので、いきなりサヨナラとはならないみたい。でも基本的には平日とか予備車扱いになるんだろうし、あまり姿を見る事はなくなるのだろうね。G・M・V・E・Eα・Lの6型式体制というのは平成24年のM・V・E・R・Hⅰ・Lの6型式体制以来だね。Gは小田急らしく深夜にコソコソ(笑)試運転してるみたいだけど、一回くらいはシテンの情報掴んで撮影しに行ってみたいなあ。
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来年もあると思うなヨメの声

2017年12月22日 12時00分00秒 | 東武鉄道

(冬の西日を浴びて@下今市機関区)

鬼怒川温泉からSLを追い掛けて下今市駅へ。SL運行に伴って整備された転車台にて折り返しに備えての転回作業を鑑賞します。SLに乗ってきたお客さんが、SLを降りてからでも十分に観覧出来る時間の余裕とスペースを確保して運行されている「SL大樹」。運行距離は短いですが、その分生のSLの息遣いに接していられる時間はそこそこあります。こういう転車台って今はどこのメーカーも新造の発注なんか受けてないからどっかから持って来るケースがほとんどなんだけど、ここ下今市の転車台は山陰本線の長門市駅にあったものを移築したんだそうな。


レンガ造りの「下今市機関区」へ入庫するC11。北関東の物流ネットワークを支えていた東武鉄道は、葛生からの砕石やセメント、北舘林へのガソリン輸送や粉体輸送など多くの貨物取扱を抱え、海外輸入の蒸気機関車や電気機関車の保守整備のために大手私鉄では珍しく「機関区」を持っていた会社でもありました。貨物輸送の終焉から14年、東武鉄道に新しい形で「機関区」が復活したことになります。


補機であるDE10も機回し。元々が貨物用の入換機なんでどっちエンドでも様になるのがDE10ですが、律儀に列車毎にエンドを揃えていますね。この転車台は、長門市駅が「正明市駅」と名乗っていた頃のもので、20数両の機関車が収納出来る扇形機関庫とセットで設置されていたようです。本州で最後までSLの運転が残ったのが山陰本線の下関~長門市間だったそうで、そういう意味でも文化財的な価値はありそうです。

  

転車台の見学ゾーンに併設されているのがSL展示館。正直中の展示物にそんな大したものがある訳ではありませんが、SLを中心に再度日光・鬼怒川の周遊ツーリズムを仕掛け直したいと考えている東武鉄道の意気込みは感じられます。個人的には東武鉄道って影響力の強い根津財閥の考え方なのか基本的に文化事業には理解が高いイメージがある。東武博物館とかも私鉄が運営する博物館としては全国でNo.1の規模と内容だと思うしなあ。


転回を終え、機回し線をギリギリまで走って行くC11。日が暮れてスチームの湯気が暖かく見えて来ました。我々もそろそろ帰らなければなりません。二日間に亘った子供と鬼怒川と南会津の旅、そろそろフィナーレの列車が到着する時間です。


帰りは東武100系スペーシアを使用した「特急きぬ138号」。リバティが投入されているので見過ごされがちですが、既に就役から25年を数える大ベテラン車両。個室サロがあったり、一般席でもフットレスト付きなどベースがバブル仕様で基本グレードが高いのは特筆されますが、さすがに細部に亘ってはかなりの老朽化が伺えます。ってか経年のせいか化粧板とか結構汚くなっちゃってるんだよね。そろそろ後継の特急車両を考えても良さそうに思うけど、あくまでビジネスユースのリバティの増備でスペーシアを置き換えるのは愚策でしょうね。VSEの置き換えでMSEを増備するようなものだ。


夕闇迫る関東平野をスペーシアがぶっ飛ばしていく。相変わらず壮大な大河・利根川の夕景色である。6050系の急行、SL撮影、AIZUマウントエクスプレス、特急リバティ、そしてスペーシア。一応東武・野岩・会津の三社を股にかけて抑えるべき列車は全て抑えたと思う。内容充実のいい旅であった。



車内販売のアイスコーヒーで子供と乾杯。ちなみに春日部までの特急券なのは別に特急料金をケチったわけではなくて、スタンプを押したら貰える電車のカードの引き換え場所が春日部だからなんだよね。引き換え場所だった春日部駅の定期券売り場にいた東武の社員さんに「10社制覇本当にお疲れさまでした!」とねぎらいの言葉をいただいたのだが、「鬼怒川温泉はキツイ!」と思わず本音ともクレームとも付かない感想を述べてお互い苦笑い。おかげで帰りは東急8500の急行中央林間行きで神奈川県央方面までの2時間コースの刑になってしまったが、まあ春日部から家の近所まで一本で行けるのはありがたいと言えばありがたい。

家に帰ったらヨメさんから「ここまでやったんだから、もう来年は(スタンプラリー)止めてよね!?」というキツイ忠告を受けたんだが、果たして守れるのだろうか。こんな旅の楽しさを知ったら余計に味を占めてしまうのではあるまいか。「そんなこたあ来年にならないと分からないよ」と軽く答えて、旅の締めにすることといたしましょう(笑)。
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鬼怒川煙三昧

2017年12月17日 10時00分00秒 | 東武鉄道

(午後の日差しの中で@鬼怒川温泉駅)

午後の逆光の中、折り返しのインターバルを側線で憩うC11207。東武線内で走行するためのATSをC11に取り付ける事が出来ないため、車掌車のヨ8000に保安装置を取り付けて運行されています。東武のSLは運行距離が短い分1日3往復のダイヤが組まれていて、最終のSL大樹6号は鬼怒川温泉の発車が18時台と夜汽車の雰囲気が楽しめるのも魅力的。既に転車台で向きを変えて入換体制の準備は整っているようです。

  

既に転車台での転回作業は終了していましたが、鬼怒川温泉の駅ではSLの運行開始に合わせてわざわざ駅前に引き込み線を伸ばし、転車台での方向転換風景を気軽に見学できるよう観光客用に整備してあります。SLの動きや息遣いを間近で感じられるステージがこんなにきれいに整えられている事に、東武鉄道のSL大樹に対する意気込みを感じてしまいますね。


入換のC11待ちの14系客車。JR四国から持って来た車両だと言う事なので、ムーンライト高知とかで使ってた車両なのかなあ。初めて高知競馬場に行った時に京都からムーンライト高知に乗って行ったんだけど、今思えば残っているのが馬の写真ばっかりで、そういうときの移動手段(鉄道やらバスやら)の写真やら何やらが全く残っていないのが残念ではある。ちなみにJR四国から甲種で東武鉄道に持って来る時に、わざわざ原色のEF65PFに牽引させてなおかつ「寝台特急瀬戸」風のヘッドマークを付けてた演出はかなり洒落ているなと思いました。


下今市側に転線し、推進で14系客車の先頭に連結されるC11207。デビュー以降一貫して八戸や長万部などの海沿いの機関区に所属しており、海霧などで視界不良になる線区を担当する事が多かったため2灯の前照灯を搭載した独特のスタイルをしています。JR北海道でSL冬の湿原号(釧網本線)などに充当されていましたが、今回東武鉄道のSL復活プロジェクトに当たって白羽の矢が立ち、JR北海道からの借受と言う形で下野の地を踏むことになりました。


14系客車に連結され、初冬の青空に向かって高らかにスチームを噴き上げるC11207。正直北海道時代からあまり調子の良いカマではないらしく、東武鉄道への導入後もたびたび不調で運休してたりする。1941年製で御年76歳と言う事を考えると無理は効かないのかもしれない。口さがないファンには「ノウハウのない東武にSLの整備は無理だ」とか言われているようですが…




ホーム撮りの後は、子供と鬼怒川温泉駅南側の国道のオーバークロスにダッシュして発車シーンを狙います。架線柱や地上装置がやや煩いですが午後の日差しは順光、そして発車直後ですから煙のサービスカットもありますのでね。盛大とはいかなくとも発車直後のドレンを切るシーンや、安全弁から白い蒸気を噴き上げて加速していくシーンを見る事が出来ました。


冬枯れの山並みをバックに鬼怒川温泉を出発するC11207。C11+ヨ8000+14系客車+DE10というアタマっからケツまで国鉄国鉄国鉄国鉄!の編成が私鉄で成立している不思議。とりあえず東武はSLの次に三岐に譲渡したED5080を呼び戻して14系引っ張らせてみても楽しいんじゃないだろうか。SLも良いが、私鉄D級電機もマニアには需要がありますでよ。
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1席2制度の矛盾

2017年12月16日 17時00分00秒 | 野岩鉄道・会津鉄道

(南会津の秀峰・七ヶ岳@会津山村道場~七ヶ岳登山口間)

車窓から眺める南会津の秀峰・七ヶ岳。その名の通りに七つの嶺が連なっていて、東側の切り立った崖とともに特徴のある形の山です。西側は逆になだらかな山麓になっていて、会津たかつえスキー場なんかがあったりします。東武が冬になると「スノーパル23:55」なんて名前のスキー夜行列車を運行していたりしますが、そのツアーの行き先が会津たかつえスキー場だったと思う。浅草23:55発で夜中に会津高原尾瀬口駅に到着。車内で仮眠を取って、朝になるとバスでスキー場まで連れてってくれるツアー型式の商品です。



芦ノ牧温泉からはひたすら会津西街道を南下する旅程。リレー132号は湯野上温泉で10分弱の待ち時間があったので、車内から出て茅葺き屋根の駅舎と一枚。これがNDCでなくてキハ22あたりだったら最高ですが、朝は霜が降りていた湯野上温泉の駅舎にも冬の明るい日差しが降り注いでいます。この2日間、天気だけには非常に恵まれた旅ではありました。

  

会津田島で特急リバティ会津132号へお乗り換え。リレー号とは18分の待ち合わせですが、車内出発準備中と言う事で一回改札を出されてしまう。20分以下の待ち合わせでいちいち客を改札から出さなくてもいいじゃねえかと思うんだけど、ようは何もしないと下手すりゃ浅草から初乗り切符だけで会津若松までスルー出来ちゃう訳で、不正乗車の防止も兼ねているんだろうね。

 

改めて特急リバティ会津132号浅草行き。名目上は全席指定。ですが、会津田島~下今市間の利用のみ指定席特急券不要。特急券を持っていない=座れないではなく、「座っててもいいけど指定席特急券持ってる客が来たらどいてくださいよ」という運用なので、会津田島からまともに特急券持って乗る客が果たしてどれだけいるのだろうか。「浅草とか北千住まで行くのでどうしても最初から最後まで座りたい」のなら、少なくとも前売りで下今市~北千住・浅草間の指定席特急券だけ買って席を押さえておけば、下今市~会津田島間内の相互駅間で指定席特急券を購入する乗客が(おそらく)ほとんどいない以上、よっぽどのハイシーズンでもなければ実質会津田島から北千住まで座席を確保する事は可能なのではないかと思われる。

  

会津独特の赤や青のトタン屋根を見ながら、コトンコトンと3両の特急リバティが走ります。ひじ掛けにコンセントがあるので携帯と一眼のバッテリー充電をさせていただく。子供はリクライニングを倒してお昼寝モード。昨日からなかなかのハードスケジュールでしたのでね。昨日降り立った中三依温泉駅で下りのリバティと交換待ち。川治温泉の温泉街を見ながら列車は東武線内に入ります。

 

会津田島からたっぷり1時間10分、特急リバティを鬼怒川温泉で下車します。さすがに3両のリバティにもここからは相当数の乗客が乗り込んで行きますが、おそらく車内では席を占拠した下今市までの指定席特急券ナシの客と、鬼怒川温泉から指定席特急券を買った乗客との骨肉のバトルが繰り広げられているものと思われます(笑)。リバティのこの「1席2制度」みたいなやり方は野岩、会津両線に特急料金を落とす名目もあるのだろうけど、乗客にしてみりゃ鬼怒川温泉から特急券を買ったはいいけど何故か自分の席には特急券も持ってない先客がいて、リクライニングは倒すわ飲み物食べ物は散らかし放題だわの状態で「そこ私の席なんでさっさと開けて貰えますか」とか言わなきゃなんないの絶対ストレス溜まるよねえ。自分だったら絶対特急料金払いたくない。


鬼怒川温泉で下車したのは、14時35分発の「SL大樹4号」の出発シーンを見学するためです。構内では最後尾に控えるDE10の入れ替え作業が行われていました。青い客車と機回し中の国鉄色のDE10の組み合わせとか、いかにも一昔前の地方の国鉄ターミナル駅の風景っぽいですよね。例えて言うなら早岐とか青森とか高松とか…そんな雰囲気ある。SLが故障した際には「DL大樹」として本務機も務めるSL列車の縁の下の力持ちでもあります。
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