(会津鉄道リレー101号@塔のへつり駅)
さて、第五大川橋梁からへつり駅に戻ってさらに旅を進めます。やって来たリレー101号に乗って今度は一路芦ノ牧温泉へ。今回購入した会津フリーパスは芦ノ牧温泉まで行けるバージョンなので、せっかくなので北限まで行ってしまおうと言う訳です。もちろん会津フリーパスですから会津若松を超えて喜多方まで行けるVer.もありますが、当然値段は高くなりますのでね。2泊3日くらい日程取れるなら喜多方まで行くのも良いと思うけど。
塔のへつりから芦ノ牧温泉までは列車で20分ほど。湯野上温泉から芦ノ牧温泉にかけては、大川ダムの建設によりかつての旧線を付け替えた新線区間を行きます。ダム建設による付け替え区間というものはどこもご多分に漏れずほっとんどトンネルの中ですが、僅かに芦ノ牧温泉南駅の手前から見えるダム湖の眺めは壮観。若郷湖と言うらしい。
芦ノ牧温泉駅に到着。この辺り、会津盆地のおそらく南の端になると思うのだけど、駅から見えるのは飯豊山地だろうか。12月の頭ですっかり雪をかぶっている。木造の駅舎は古いながらもキレイに掃除されていてこざっぱりとしていますが、会津鉄道の有人駅はどこも女性(というか地元のおばちゃん?)の駅員の管理が目立ちますね。12月らしくサンタクロースの飾り付けだったり細かいオーナメントの飾り付けなんかが置いてあるんだけど、そういうのオトコの感覚だとあんまりやらないからさ。
会津鉄道・芦ノ牧温泉駅。最近どこのローカル線も「ネコ駅長」みたいなのやって観光のひとネタにしようという動きが盛んですよね。メディア的には和歌山電鐵貴志駅の「たま駅長」が有名ですけど、その手の「駅住みのネコ」をキャラクターとして売り出した元祖がこの駅なんだそうな。個人的にはそんなにネコ駅長みたいなのには興味がないので大して見学もしなかったんだけど、駅務室の奥でケージに入れられて飼われていたので結構な過保護っぷりであった(笑)。
駅横には旧国鉄キハ30系列を改造したトロッコ列車の廃車体が置かれていて、有志の皆さんにおけるプチ鉄道博物館になっているようだ。週末を中心に開館しているようですけど、この手のモノに目がない我が息子。旧会津若松機関区の扇形機関庫のジオラマを見ながら「今度のクリスマスはNゲージが欲しい」「E6系のスターターキットでいいから」とうるさいのだが、さすがにまだ早いと思うんだよなあ。
さて、芦ノ牧温泉駅までわざわざやって来たのは、ちょっと早いですけど昼メシのため。なんかネットで調べてたら芦ノ牧温泉の駅前にあるラーメン屋がかなり有名みたいなので寄ってみる事に。「牛乳屋食堂」という名前の店ですが、会津ラーメンとソースカツ丼の有名なお店で、新横浜のラーメン博物館にも出店していたのだとか…その人気を裏付けるように、観光シーズンでもないこんな田舎に開店前から10組以上のお客様。かなりの繁盛店のようです。
あまり予備知識もないので、看板メニューであろう醤油ラーメンとソースカツ丼をオーダー。子供と二人で分け分けします。うーん、アタクシはラーメンの中で喜多方ラーメンってのがかなり好きなんですけど、会津地方のラーメンはこの醤油スープが美味しいよねえ。太めの手打ち麺のモチモチピロピロしてるのも好み。昔小田急線の沿線に「麺ロード」っていう喜多方ラーメンのチェーン店があったんだけど、大好きだったもんなあ。
カツ丼もほとんど子供に食われちゃったけど、甘酸っぱい濃厚ソースにラードでカリリと揚げたような分厚いロースカツがさすが繁盛店と思える美味しさ。ご飯の量の割にカツが多いという上下逆転のソースカツ丼、帰りの列車の時間の関係であまりゆっくりと食えなかったのが残念だったのですが、ごちそうさまでした。
ラーメン腹とカツ丼腹の親子が荷物を担いで芦ノ牧温泉駅へ。ちなみに芦ノ牧温泉駅と名乗ってはいますが、実際の芦ノ牧温泉の温泉街はここから4km程度南とかなり離れています。一応温泉行きのバスもありますけど、会津バスは駅前には来ないし、もちろん歩いたら1時間近くかかってしまうのでそこそこ看板に偽りありの駅名だと思う(笑)。三セク転換時に観光客を当て込んで現在の名前になったようですが、旧国鉄会津線時代は上三寄(かみみより)駅と名乗っており、それが実態かもしれません。昨日下車した中三依温泉と同様、会津西街道沿いに続く「ミヨリ」地名に何か意味はあるのだろうか。
お帰りの列車はリレー132号。さっき芦ノ牧まで乗ってきた列車が若松で折り返して来たようです。「リレー132号」と言うのは、会津田島で特急リバティ会津132号に接続する列車と言う事ですが、最近の会津鉄道はリバティ優先のダイヤを組んでいて土日は特急接続のない列車が間引かれたりとなかなか使い勝手が悪かったりする。この列車を逃してしまうと次が1時間半待ちになってしまうので必死に巻きでラーメン啜って来たわけですよ(笑)。短い間の芦ノ牧温泉駅滞在でしたが、ここから折り返して再び北千住を目指します。