(南会津の秀峰・七ヶ岳@会津山村道場~七ヶ岳登山口間)
車窓から眺める南会津の秀峰・七ヶ岳。その名の通りに七つの嶺が連なっていて、東側の切り立った崖とともに特徴のある形の山です。西側は逆になだらかな山麓になっていて、会津たかつえスキー場なんかがあったりします。東武が冬になると「スノーパル23:55」なんて名前のスキー夜行列車を運行していたりしますが、そのツアーの行き先が会津たかつえスキー場だったと思う。浅草23:55発で夜中に会津高原尾瀬口駅に到着。車内で仮眠を取って、朝になるとバスでスキー場まで連れてってくれるツアー型式の商品です。
芦ノ牧温泉からはひたすら会津西街道を南下する旅程。リレー132号は湯野上温泉で10分弱の待ち時間があったので、車内から出て茅葺き屋根の駅舎と一枚。これがNDCでなくてキハ22あたりだったら最高ですが、朝は霜が降りていた湯野上温泉の駅舎にも冬の明るい日差しが降り注いでいます。この2日間、天気だけには非常に恵まれた旅ではありました。
会津田島で特急リバティ会津132号へお乗り換え。リレー号とは18分の待ち合わせですが、車内出発準備中と言う事で一回改札を出されてしまう。20分以下の待ち合わせでいちいち客を改札から出さなくてもいいじゃねえかと思うんだけど、ようは何もしないと下手すりゃ浅草から初乗り切符だけで会津若松までスルー出来ちゃう訳で、不正乗車の防止も兼ねているんだろうね。
改めて特急リバティ会津132号浅草行き。名目上は全席指定。ですが、会津田島~下今市間の利用のみ指定席特急券不要。特急券を持っていない=座れないではなく、「座っててもいいけど指定席特急券持ってる客が来たらどいてくださいよ」という運用なので、会津田島からまともに特急券持って乗る客が果たしてどれだけいるのだろうか。「浅草とか北千住まで行くのでどうしても最初から最後まで座りたい」のなら、少なくとも前売りで下今市~北千住・浅草間の指定席特急券だけ買って席を押さえておけば、下今市~会津田島間内の相互駅間で指定席特急券を購入する乗客が(おそらく)ほとんどいない以上、よっぽどのハイシーズンでもなければ実質会津田島から北千住まで座席を確保する事は可能なのではないかと思われる。
会津独特の赤や青のトタン屋根を見ながら、コトンコトンと3両の特急リバティが走ります。ひじ掛けにコンセントがあるので携帯と一眼のバッテリー充電をさせていただく。子供はリクライニングを倒してお昼寝モード。昨日からなかなかのハードスケジュールでしたのでね。昨日降り立った中三依温泉駅で下りのリバティと交換待ち。川治温泉の温泉街を見ながら列車は東武線内に入ります。
会津田島からたっぷり1時間10分、特急リバティを鬼怒川温泉で下車します。さすがに3両のリバティにもここからは相当数の乗客が乗り込んで行きますが、おそらく車内では席を占拠した下今市までの指定席特急券ナシの客と、鬼怒川温泉から指定席特急券を買った乗客との骨肉のバトルが繰り広げられているものと思われます(笑)。リバティのこの「1席2制度」みたいなやり方は野岩、会津両線に特急料金を落とす名目もあるのだろうけど、乗客にしてみりゃ鬼怒川温泉から特急券を買ったはいいけど何故か自分の席には特急券も持ってない先客がいて、リクライニングは倒すわ飲み物食べ物は散らかし放題だわの状態で「そこ私の席なんでさっさと開けて貰えますか」とか言わなきゃなんないの絶対ストレス溜まるよねえ。自分だったら絶対特急料金払いたくない。
鬼怒川温泉で下車したのは、14時35分発の「SL大樹4号」の出発シーンを見学するためです。構内では最後尾に控えるDE10の入れ替え作業が行われていました。青い客車と機回し中の国鉄色のDE10の組み合わせとか、いかにも一昔前の地方の国鉄ターミナル駅の風景っぽいですよね。例えて言うなら早岐とか青森とか高松とか…そんな雰囲気ある。SLが故障した際には「DL大樹」として本務機も務めるSL列車の縁の下の力持ちでもあります。