tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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奈良の景気予測2008

2008年01月17日 | 奈良にこだわる
1/16(水)の朝刊に、対照的な2つの景気予測結果が出ていた。1つは産経新聞の《景気 近畿「緩やかに拡大」》、1つは奈良新聞の《県内企業経営者の景気予測 48%「悪化する」》だ。

産経の記事は日銀が公表した「地域経済報告」の話で、先行き不透明感もあるものの《近畿2府4県の景気判断は、前回(平成19年10月)同様の「緩やかに拡大している」だった》。全国の総括判断も「緩やかな拡大基調」としている。

奈良新聞の記事は、地元シンクタンク・南都経済センターの調査「県内企業経営者の2008年景気予測」だ。《所属業界についての見通しは19年と比較して「やや悪くなる」「悪くなる」と回答した企業は合わせて47.5%とほぼ半数の企業が「悪化する」と回答した》。
※南都経済センターの公式ホームページ
http://www.nantoeri.or.jp/geppou/saisin.html

近畿は景気が良いのに、奈良は悪くなるという厳しい予測だ。南都経済センターによると《製品価格が緩やかな上昇傾向にとどまるのに対し、原材料価格の高騰が依然続くことから、大手企業を含む全ての企業規模で悪化が見込まれ、景気回復への期待が難しい局面を迎えている》(奈良新聞)という。

奈良の製造業は、安価な海外製品にシェアを奪われ、ここ数年苦戦している。住宅着工件数の減少で、建設業や建材卸などの業況も厳しい。

しかしその一方では、地場産業である靴下・パンストや製薬メーカーで、健闘している企業もある。斬新なデザインの編み(網)タイツや消臭靴下、ドリンク剤などのセルフメディケーション・グッズだ。ホテル・旅館も競合は激化するが、底堅い需要はある。

私が最も心配なのが、経営者自身のマインドだ。《日本経済も昨年と比べて「良くなる」と回答した経営者はゼロで、「少し良くなる」もわずか6.3%となった。一方、「やや悪くなる」が46.3%、「悪くなる」が8.8%となり半数を上回る経営者が「悪化」を予想した》(奈良新聞)。

あまり悲観的になっては、前向きのエネルギーが出てこない。「悲観論者はチャンスがあっても、そこに困難を見てしまう。楽天家は困難に遭っても、そこにチャンスを見い出す」とはチャーチルの言葉だが、ニッチな分野で、小回りの利く奈良の中小企業がアイデアを活かせる分野は、まだまだあると思うのだが…。

※写真は県内企業の展示ブース(昨年12/4、大阪市内で開かれたビジネスフェア)。
コメント (2)
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