6/7(土)~8(日)は職場の慰安旅行だった。奈良を出て木曽・馬籠(まごめ)宿(岐阜県中津川市)に立ち寄った後、近年人気の昼神(ひるがみ)温泉(長野県下伊那郡阿智村)に泊まり、翌日は明治村(愛知県犬山市)に回るという、3県にまたがる欲張りなバスツアーだ。道路網が整備されたので、こんな広域プランが可能になったのだ。
他県を旅すると「これは良いアイデアだ。奈良も見習わなければ」ということが、たくさん目につく。そのいくつかを、訪問順に紹介する。
まずは馬籠のお店。馬籠宿は《中山道43番目の宿場(→中山道六十九次)で、現在は岐阜県中津川市(かつて長野県木曽郡山口村であったが、2005年2月越県合併により編入)。木曽11宿の一番南に位置する。明治28年と大正4年の火災により、古い町並みは石畳と枡形以外はすべて消失したが、その後復元されて現在の姿となった。石畳の敷かれた坂の宿場で妻籠宿とともに人気があり多くの観光客が訪れる。石畳の両側にお土産物屋がならび、丁度中間地点に藤村記念館(旧本陣・島崎藤村生家跡)がある》(Wikipedia)。
石畳の両側にあるお土産物屋の1つがこのお店で、木曽檜を使った木製品を売っていた。奈良県内でも、吉野杉を使った木製品、栗の木の坪杓子(=しゃもじ 五條市大塔町)、檜板の曲げ物(天川村洞川)などのお店ができそうなものだが…。
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次の写真は、ふるさと水引工芸館(長野県飯田市)。祝い袋などに使われるあの水引で、飯田市の特産品だ。水引は、飛鳥時代、遣隋使・小野妹子が帰朝の際、隋から日本の朝廷に贈られた贈り物に麻を紅白に染め分けた紐状のものが掛けてあったことがルーツだそうだ。和紙で芯を作り、そこに着色したり、蒸着フィルムや飾糸を巻いて作る。
http://www.f-mizuhiki.co.jp/
ここで職人の方に、水引を使った工芸品づくりを実演していただいた。手作業も話術も、堂に入ったものだ。完成品の1つが冒頭の写真だ(十二支のうちのトリ 12万円という表示が見える)。このほか家紋やウエディングドレス、花束などの素晴らしい工芸品が展示されていた。私は500円のフクロウを買った。
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次は、旅館(昼神グランドホテル天心)夕食の中盤に出てきた鮎の串焼き。京都の料亭でも庭先で鮎を炭火焼きし、それを座敷に運ぶという演出があるが、それとよく似ている。あつあつの天然鮎は、骨まで美味しかった。
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翌朝は、旅館前の朝市へ。土日などの開催で、さほど規模の大きいものではないが、朝獲り野菜なども売っていて、人気を集めている。
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このお店では手作りの漬け物を売っていた。試食してみたら美味しかったので、2袋ほど買い求めた。画面中央の手書きのポスターには《すべて私の漬けた漬物です。標高950mで保存料も調味料も使わずに漬けました。自然で素朴な味です。食べて違いを確かめて下さい!作り方も教えます、自分で作ったものは美味しいです。とにかく試食して下さい》とあった。
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次は明治村の名物「食道楽のコロッケー」。明治時代のハイカラな食べ物として売っているものだ。近くを通るとねとても良い匂いがする。1個150円はやや高いが、あつあつを頬張ると、中からジューシーな挽肉とほっこりとしたジャガイモが飛び出し、うまさがじんわりと広がる。
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さて、おしまいは帰路に立ち寄った名阪・関ドライブイン。とても美味しいと評判の天ぷら(薩摩揚げ)屋さん「磯揚げ まる天」へ。1枚300円程度と、やや割高だが、噂どおりの美味しさだった(女性客が多かった)。近鉄難波駅でも黒門市場の天ぷらを売っていて(男性客が多い)、これもよく売れているが、ドライブインで天ぷらとは、よく考えたものだ。そのままバスでビールのつまみにもってこいだ。伊勢・二見の名店で、ネットでも買える。
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http://www.marutenn.co.jp/
関ドライブインでは、三重県、滋賀県、京都府、奈良県など、近隣の名産品がずらりと並んでいて、見ているだけでも面白い。中には、キュウリの浅漬けを串に刺しただけのものがあって、人気を集めていた。氷で冷やしているのと、おしぼりがついているのが嬉しい。単純な浅漬けも、こんな工夫で売れるのだ。これも酒肴にピッタリだ。
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ざっと訪問順に並べてみたが、どれもアイデアがよく効いている。水引工芸にしても、伝統工芸として持ち上げるだけでなく、普及品をたくさん並べ、温泉郷に近いという立地を生かし、夕方や朝に気軽に気軽に立ち寄れるように工夫してある。
旅に彩りを添える楽しいアイデアで、もっと多くの方を奈良にお呼びしたいものだ。
※参考:観光地奈良の勝ち残り戦略(11)顧客に支持される「価値」
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/9b6013c4337c8038452142fe2ffdcd33
他県を旅すると「これは良いアイデアだ。奈良も見習わなければ」ということが、たくさん目につく。そのいくつかを、訪問順に紹介する。
まずは馬籠のお店。馬籠宿は《中山道43番目の宿場(→中山道六十九次)で、現在は岐阜県中津川市(かつて長野県木曽郡山口村であったが、2005年2月越県合併により編入)。木曽11宿の一番南に位置する。明治28年と大正4年の火災により、古い町並みは石畳と枡形以外はすべて消失したが、その後復元されて現在の姿となった。石畳の敷かれた坂の宿場で妻籠宿とともに人気があり多くの観光客が訪れる。石畳の両側にお土産物屋がならび、丁度中間地点に藤村記念館(旧本陣・島崎藤村生家跡)がある》(Wikipedia)。
石畳の両側にあるお土産物屋の1つがこのお店で、木曽檜を使った木製品を売っていた。奈良県内でも、吉野杉を使った木製品、栗の木の坪杓子(=しゃもじ 五條市大塔町)、檜板の曲げ物(天川村洞川)などのお店ができそうなものだが…。
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次の写真は、ふるさと水引工芸館(長野県飯田市)。祝い袋などに使われるあの水引で、飯田市の特産品だ。水引は、飛鳥時代、遣隋使・小野妹子が帰朝の際、隋から日本の朝廷に贈られた贈り物に麻を紅白に染め分けた紐状のものが掛けてあったことがルーツだそうだ。和紙で芯を作り、そこに着色したり、蒸着フィルムや飾糸を巻いて作る。
http://www.f-mizuhiki.co.jp/
ここで職人の方に、水引を使った工芸品づくりを実演していただいた。手作業も話術も、堂に入ったものだ。完成品の1つが冒頭の写真だ(十二支のうちのトリ 12万円という表示が見える)。このほか家紋やウエディングドレス、花束などの素晴らしい工芸品が展示されていた。私は500円のフクロウを買った。
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次は、旅館(昼神グランドホテル天心)夕食の中盤に出てきた鮎の串焼き。京都の料亭でも庭先で鮎を炭火焼きし、それを座敷に運ぶという演出があるが、それとよく似ている。あつあつの天然鮎は、骨まで美味しかった。
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翌朝は、旅館前の朝市へ。土日などの開催で、さほど規模の大きいものではないが、朝獲り野菜なども売っていて、人気を集めている。
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このお店では手作りの漬け物を売っていた。試食してみたら美味しかったので、2袋ほど買い求めた。画面中央の手書きのポスターには《すべて私の漬けた漬物です。標高950mで保存料も調味料も使わずに漬けました。自然で素朴な味です。食べて違いを確かめて下さい!作り方も教えます、自分で作ったものは美味しいです。とにかく試食して下さい》とあった。
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次は明治村の名物「食道楽のコロッケー」。明治時代のハイカラな食べ物として売っているものだ。近くを通るとねとても良い匂いがする。1個150円はやや高いが、あつあつを頬張ると、中からジューシーな挽肉とほっこりとしたジャガイモが飛び出し、うまさがじんわりと広がる。
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さて、おしまいは帰路に立ち寄った名阪・関ドライブイン。とても美味しいと評判の天ぷら(薩摩揚げ)屋さん「磯揚げ まる天」へ。1枚300円程度と、やや割高だが、噂どおりの美味しさだった(女性客が多かった)。近鉄難波駅でも黒門市場の天ぷらを売っていて(男性客が多い)、これもよく売れているが、ドライブインで天ぷらとは、よく考えたものだ。そのままバスでビールのつまみにもってこいだ。伊勢・二見の名店で、ネットでも買える。
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http://www.marutenn.co.jp/
関ドライブインでは、三重県、滋賀県、京都府、奈良県など、近隣の名産品がずらりと並んでいて、見ているだけでも面白い。中には、キュウリの浅漬けを串に刺しただけのものがあって、人気を集めていた。氷で冷やしているのと、おしぼりがついているのが嬉しい。単純な浅漬けも、こんな工夫で売れるのだ。これも酒肴にピッタリだ。
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ざっと訪問順に並べてみたが、どれもアイデアがよく効いている。水引工芸にしても、伝統工芸として持ち上げるだけでなく、普及品をたくさん並べ、温泉郷に近いという立地を生かし、夕方や朝に気軽に気軽に立ち寄れるように工夫してある。
旅に彩りを添える楽しいアイデアで、もっと多くの方を奈良にお呼びしたいものだ。
※参考:観光地奈良の勝ち残り戦略(11)顧客に支持される「価値」
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/9b6013c4337c8038452142fe2ffdcd33