東国原知事の宮崎県に「みやざき地頭鶏(じとっこ)」という鶏がある。原種の「地頭鶏」(天然記念物)は、おいしい地鶏を当時の「地頭」職に献上していたことが名前の由来とされる。宮崎県畜産試験場で交雑種を開発し、2004年(平成16年)に「みやざき地頭鶏」と命名された。4~5か月かけて飼育され、弾力のある肉質と濃いうま味が特色である。
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※みやざきブランド推進本部のホームページ
http://www.miyazakibrand.jp/brand-list/03-chicken/index.html
1/30(土)、若林稔さん(今井町町並み保存会 副会長)に、「みやざき地頭鶏専門店 門出(かどで)」(大阪府堺市堺区栄橋町2-4-28 堺魚市場内)という店にお連れいただいた。08年7月の「堺 大魚夜市」で店の看板を書かれたのを縁に、若林さんがこのお店を支援してこられたのだ。お店は順調にファンを集め、昨年(09年)12月には開店1周年を迎えられた。
※トップ写真は、ご店主と奥さん
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若林さんの書かれた看板が目を引く
この「堺魚市場」は古くから、海のない奈良への海産物供給地であり、堺の有力商人は春日大社(奈良市)に海産物を納入する「春日社供菜人(ぐさいにん・くさいにん)」だった。今も春日大社には、堺魚屋・弥次郎が1538年(天文7年)7月に寄進した石燈籠が残っている。
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まぜ焼(モモ、胸肉などの炭火焼)
みやざき地頭鶏をいただくのは、今回が初めてだ。木の香りが漂うお店の内装は、吉野の阪口製材所が支援された木材を使い、すべて手作りで仕上げたという。店内には、焼物(炭火の塩焼のみ)、タタキ、鶏南蛮などのメニューが並ぶ。店内には家族連れのほか、若い女性グループも目につく。
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ぼんじり(=三角。尾骨の周りにある脂の乗った肉)
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確かにうま味が濃くて、ジューシーな鶏肉である。歯ごたえも良い。大和肉鶏より脂ぎっているところが、南国の鶏らしいところである。こちらの肉は新鮮なので、シンプルな食べ方が合う。私が最も美味しいと思ったのは、刺身であった。肝はフォアグラのようにとろける。締めは濃厚な鶏スープをご飯にかけ、少し塩を振っていただいた。
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タタキ
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鶏南蛮
お店の紹介サイトには《堺魚市場内に店舗があり、魚セリを見ながら地頭鶏を食べられます。宮崎市と姉妹都市の橿原市の木を使い、店舗も自分たちで作りました。焼酎の水、米にもこだわってます》とある。鶏肉は、もちろん宮崎直送である。営業時間は「鶏届き次第~売り切れ次第」、休日は「不定休(宮崎直送のため)」だそうだ。ご店主は魚屋さんで修業を積まれたそうで、包丁の腕は確かである。
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一気に鶏を焼くと、店内は一瞬香ばしい煙に包まれる
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外から見たところ。お持ち帰りも好評だ
若林さんの今井町(橿原市)は、かつて「海の堺、陸の今井」と並び称せられた豪商の町であり、双方の商品流通も盛んだった。一方堺の商人は、春日大社に海産物を納めることによって、各地に商圏を広げる特権的地位を認められた。その橿原市と宮崎市が姉妹都市で…とは、不思議な縁で結ばれている。
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以前、門出のご主人から、当ブログにコメントをいただいた。このお店は今井町の地酒「出世男 宗久」(今井町出身で堺の商人・茶人だった今井宗久からネーミング)を置いている。《時々お酒の肴は焼鳥ではなく、お客様の「歴史のウンチク」となります。そのうち1人のお客様がめちゃくちゃ物知りであることが分かって「また勉強してくるわ」と関東に帰られたり…。宗久のおかげで話が弾みます》。
※「出世男 宗久」販売開始!(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/f44ab9dd7c7ae05a244408a5fd0be191
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※堺魚市場の紹介サイト(地図あり)
http://www.sakai-tcb.or.jp/spot/spot.php?id=67
大和肉鶏も美味しいが、宮崎の鶏もイケる。関西で「みやざき地頭鶏」を置いている店はさほど多くはないが、いちど「門出」の焼鳥を味わっていただきたい。
※門出の紹介サイト
http://www.mjitokko.jp/data/shop/search.cgi?sline=1&print=1&keys13=%82%DD%82%E2%82%B4%82%AB%92n%93%AA%8C%7B%90%EA%96%E5%93X%81%40%96%E5%8Fo&tid=list2
若林さん、良いお店にお連れいただき、有り難うございました!
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※みやざきブランド推進本部のホームページ
http://www.miyazakibrand.jp/brand-list/03-chicken/index.html
1/30(土)、若林稔さん(今井町町並み保存会 副会長)に、「みやざき地頭鶏専門店 門出(かどで)」(大阪府堺市堺区栄橋町2-4-28 堺魚市場内)という店にお連れいただいた。08年7月の「堺 大魚夜市」で店の看板を書かれたのを縁に、若林さんがこのお店を支援してこられたのだ。お店は順調にファンを集め、昨年(09年)12月には開店1周年を迎えられた。
※トップ写真は、ご店主と奥さん
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若林さんの書かれた看板が目を引く
この「堺魚市場」は古くから、海のない奈良への海産物供給地であり、堺の有力商人は春日大社(奈良市)に海産物を納入する「春日社供菜人(ぐさいにん・くさいにん)」だった。今も春日大社には、堺魚屋・弥次郎が1538年(天文7年)7月に寄進した石燈籠が残っている。
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まぜ焼(モモ、胸肉などの炭火焼)
みやざき地頭鶏をいただくのは、今回が初めてだ。木の香りが漂うお店の内装は、吉野の阪口製材所が支援された木材を使い、すべて手作りで仕上げたという。店内には、焼物(炭火の塩焼のみ)、タタキ、鶏南蛮などのメニューが並ぶ。店内には家族連れのほか、若い女性グループも目につく。
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ぼんじり(=三角。尾骨の周りにある脂の乗った肉)
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確かにうま味が濃くて、ジューシーな鶏肉である。歯ごたえも良い。大和肉鶏より脂ぎっているところが、南国の鶏らしいところである。こちらの肉は新鮮なので、シンプルな食べ方が合う。私が最も美味しいと思ったのは、刺身であった。肝はフォアグラのようにとろける。締めは濃厚な鶏スープをご飯にかけ、少し塩を振っていただいた。
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タタキ
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鶏南蛮
お店の紹介サイトには《堺魚市場内に店舗があり、魚セリを見ながら地頭鶏を食べられます。宮崎市と姉妹都市の橿原市の木を使い、店舗も自分たちで作りました。焼酎の水、米にもこだわってます》とある。鶏肉は、もちろん宮崎直送である。営業時間は「鶏届き次第~売り切れ次第」、休日は「不定休(宮崎直送のため)」だそうだ。ご店主は魚屋さんで修業を積まれたそうで、包丁の腕は確かである。
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一気に鶏を焼くと、店内は一瞬香ばしい煙に包まれる
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外から見たところ。お持ち帰りも好評だ
若林さんの今井町(橿原市)は、かつて「海の堺、陸の今井」と並び称せられた豪商の町であり、双方の商品流通も盛んだった。一方堺の商人は、春日大社に海産物を納めることによって、各地に商圏を広げる特権的地位を認められた。その橿原市と宮崎市が姉妹都市で…とは、不思議な縁で結ばれている。
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以前、門出のご主人から、当ブログにコメントをいただいた。このお店は今井町の地酒「出世男 宗久」(今井町出身で堺の商人・茶人だった今井宗久からネーミング)を置いている。《時々お酒の肴は焼鳥ではなく、お客様の「歴史のウンチク」となります。そのうち1人のお客様がめちゃくちゃ物知りであることが分かって「また勉強してくるわ」と関東に帰られたり…。宗久のおかげで話が弾みます》。
※「出世男 宗久」販売開始!(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/f44ab9dd7c7ae05a244408a5fd0be191
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※堺魚市場の紹介サイト(地図あり)
http://www.sakai-tcb.or.jp/spot/spot.php?id=67
大和肉鶏も美味しいが、宮崎の鶏もイケる。関西で「みやざき地頭鶏」を置いている店はさほど多くはないが、いちど「門出」の焼鳥を味わっていただきたい。
※門出の紹介サイト
http://www.mjitokko.jp/data/shop/search.cgi?sline=1&print=1&keys13=%82%DD%82%E2%82%B4%82%AB%92n%93%AA%8C%7B%90%EA%96%E5%93X%81%40%96%E5%8Fo&tid=list2
若林さん、良いお店にお連れいただき、有り難うございました!