tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

秘宝・秘仏特別開帳(1)中宮寺 表御殿室内

2010年02月08日 | 平城遷都1300年祭
平城遷都1300年祭の目玉事業である「祈りの回廊 奈良大和路 秘宝・秘仏特別開帳」が始まった。平城遷都1300年記念事業協会のHPによると《52社寺の協力のもとに一年を通して展開し、奈良を訪れる多くの皆様に国宝、重要文化財をはじめとする社寺の魅力に触れ、奈良の奥深さを体感していただく機会を創出します》というものである。
http://www.1300.jp/event/roam/yamatoji/shaji/37.html

薬師寺、新薬師寺などは、すでに元日から特別公開が始まっているが、私は2/1から公開がスタートした中宮寺を訪れた。このお寺では2/28までの期間中、宮家の人々をお迎えする迎賓館「表御殿(おもてごてん)」の室内が公開されている。特別拝観料は不要である(9:00~16:00 通常の拝観料500円は必要)。
http://www4.kcn.ne.jp/~ikaru-i/spot10/cyuuguuziomotegotennkoukai.html


平城遷都1300年記念事業協会のパンフレットより

Don Pancho氏のHPによると《法隆寺夢殿の隣にある中宮寺には、1969(昭和43)に建てられた新本堂が美しい姿でそびえている。高松宮妃殿下の発願によって、吉田五十八氏が設計された耐震耐火の建物である。この本堂に本尊の如意輪観世音菩薩半跏像が安置され、その横に天寿国繍帳のレプリカが置かれている》。昭和の建築家・吉田五十八 (よしだ・いそや)氏は、太田胃散創業者(太田信義氏)の5男である。


吉田五十八氏設計の本堂

《寺伝では、聖徳太子の母・穴穂部間人(あなほべはしひと)皇女を弔うため、皇女が住んでいた宮を寺としたという。中宮寺の名は『法隆寺伽藍縁起并流記資材帳』にもみえ、推古女帝・聖徳太子創建の寺院の一つに数えられている。これ以外に古い文献はなく正確な創建時期など詳細は不明とのことである。創建中宮寺は、現在の中宮寺の東方約400mの場所にあり、かっては「中宮寺池」と呼ばれるため池があった。中宮という名称は、この場所が斑鳩宮・岡本宮・飽波葦墻宮の中間に位置することからつけられたとする説がある》。
http://bell.jp/pancho/travel/taisi-siseki/temple/chugu_ji.htm


表御殿室内。お寺のパンフレットより

表御殿の公開については、朝日新聞奈良版(2/1付)が報じている。見出しは「斑鳩・中宮寺 表御殿内を公開」だ。《表御殿は東西13メートル、南北9メートルの書院造り。皇女が入寺する門跡寺院である同寺に皇族を迎える施設で、通常は非公開だ。和室6部屋があり、奥には品格ある黄金色の花鳥画のふすま絵などがある。08年秋に屋根や骨組みの大規模な改修を済ませた。本尊の如意輪観世音菩薩半跏(にょいりんかんぜおんぼさつはんか)像(飛鳥時代、国宝)を安置する本堂と渡り廊下でつながっている》。
http://mytown.asahi.com/nara/news.php?k_id=30000001002020001

2/1からの公開にあわせて、同寺の受付(売店)で「門前そば」(半生・2人前400円)の販売が始まった。読売新聞奈良版(09.10.8付)によると《「大徳食品」(本社・大和郡山市)は、斑鳩町内の遊休農地で栽培されたそばを使い、聖徳太子ゆかりの中宮寺(同町法隆寺北)の日野西光尊門跡が命名した新商品「斑鳩の里 中宮寺門前そば」の販売を始める。多くの観光客が訪れる同町には、これまで名物となる土産物がなかったことから、町の特産品としての発展が期待されている》。
http://osaka.yomiuri.co.jp/nara/news/20091008-OYO8T00465.htm


半生そば(2人前220g)は要冷蔵。賞味期間は約20日間だった

《同町は、増加する遊休農地の活用策として、2006年度からそばなどの試験栽培を推進しており、同社の提案で商品化が実現した。そばは、芯に近い部分でつくり、めんが白っぽいのが特徴。パッケージには、日野西門跡が揮毫(きごう)した。同寺で行われた試食会で、日野西門跡は「こしがあっておいしい。皆さんに喜んでもらえると思う」と期待。小城利重町長は「斑鳩の魅力を全国に発信し、中宮寺のPRにもつながれば」と話していた》。
http://www.jiji.com/jc/c?g=jfn&k=2009100800783


麺は2人前が一袋に入っている。つゆは1人前ずつ別々(薄めてかける)

早速買い求め、自宅で「かけ」にしていただいた。「通のそば」というのではなく、さらしな粉(そばの実の中心部分を使った乳白色の粉)と小麦粉を使った上品なそばで、つるりとしたのどごしとモチモチ感のある関西人好みの食感だ。削り節がよく効いたツユも、これによく合う。さすがはチルドの名門、大徳食品の製品である。これはお土産好適品である。


量はやや少なめなので、小ぶりの丼でちょうど良い

なお、中宮寺のHPに耳寄りな情報が載っている。5/20~6/10の期間中、天寿国繍帳の「実物」が特別公開されるのである。これは5/25~6/6まで、ご本尊が不在となる(新潟市美術館にが出陳され、その間はレプリカの身代わり本尊が安置される)ことに伴う措置である。この機会をお見逃しなく。
http://chuguji.jp/index.html
コメント (18)
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