tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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ビタラーメン、王将ラーメン または 食の記憶

2011年03月02日 | グルメガイド
子どもの頃に食べたものを思い出して、無性に食べたくなるときがある。「今はもう食べられない」とか「食べることが極めて困難」というところがポイントであるようだ。

最近よく思い出すのが「ビタラーメン」という即席袋入り麺である。小ぶりの油揚げ麺に醤油味の袋入りスープ、そこに固形の化学調味料と小さな花麩がついていた(と思う)。和歌山県紀の川市(旧粉河町)の粉河(こかわ)製粉という会社の製品だったが、この会社は今検索しても出てこない。あっさりとした和風味で、ラーメンというより日本そばの味に近かった。地元ローカルな製品で、テレビのCMなどを見た記憶はない。

これとよく似たラーメンに「カネス王将ラーメン」があった。こちらはテレビなどでもCMをたくさん流していた。ビタラーメンとよく似ていたが、小さな干しエビが2匹ほどついていた。東京から遊びにきた従姉弟が食べて「美味しいのに、東京では売っていない」というので、わざわざ祖母が箱で買って送っていた。ネットで検索するとカネス製麺(兵庫県たつの市)の「王将ラーメン」という商品がヒットした。

カネス製麺は《昭和10年 カネス製粉製麺株式会社として設立。食品会社でカタカナの社名をいち早く採用。 昭和29年 カネス製麺株式会社とする。製粉業を廃し、製麺一本化とする。昭和30年代 インスタント王将ラーメン、ゆでうどん王将うどん等、即席麺の製造販売を行うが、業界の大手集約化を予測、乾麺一筋の方針を確立》とある。新「王将ラーメン」は棒麺だったのでイメージが違うが、ネットで取り寄せてみると、相当モデルチェンジしたようで、今どきの美味しいラーメンになっていた。昔の味を食べたかったのだが…。

他にも、チキンラーメンに激似した「井の丸ラーメン」という怪しげなラーメンもあった。1958年(昭和33年)にチキンラーメンが発売されて以来、インスタントラーメンは爆発的に普及し、65年以降は年間10億食、75年以降は30億食台にまで達した。この過程でいろんな種類のラーメンが発売されたようだ。

すっかり国民の味として定着したインスタントラーメンだが、消費者の嗜好の変化にあわせて味を変えたり、競争に勝てず市場から消えていったりと、淘汰が激しかったのだろう。あなたの記憶に残るインスタントラーメンは、ありませんか?
コメント (30)
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