まもなく「第3回 町家の人形めぐり」が開催される。4/1(金)~5/5(木)までの期間中、九度山(和歌山県伊都郡九度山町)の町家に、ずらりと五月人形などが展示されるのである。見学できる時間帯は、期間中の朝10時~夕方4時までで、見学は無料である。町のHPのほか、「九度山町住民クラブ」のサイトに、詳しい情報が出ている。
※トップ写真はウチの実家の展示(09年の第1回)
《九度山まちなかの店舗や民家約70軒に五月人形や雛人形、手芸品その他お家の宝物が展示されます。語り部によるまちなか案内や、もち花や簡単な手芸の体験館、お子様向けの企画や鎧兜の着付け体験も計画しています。ご家族、お友達と連れ立って、九度山で和みのひと時をお楽しみ下さい。住民一同でお待ちしています》とある。期間中は様々なイベントが催されるが、収益金は、すべて義援金として被災地に届けられる。
《このイベントを通じて、訪れてくれたお客様に笑顔があふれ、まちの住民の元気な姿をお見せできればと願っています。そのことが、今回の震災被害を免れた者達の役割であることを一人一人が確信し「町家の人形めぐり」を開催させて頂きます。期間中のイベント収益金は、お預かりします災害義援金と共に九度山町を経て「東北関東大震災義援金」として被災地にお届けいたします》。
3/20~21、お彼岸参りのため九度山に帰省した。九度山町住民クラブ代表の阪井賢三さんは、朝から町内のあちこちに、告知のポスターを貼っておられた。実家でも、展示する人形を箱から出して準備していた。このイベントは県を通じ、財団法人地域活性化センターの「平成22年度地域活性化事例集『シニア世代との協働による地域づくり』」の本編に紹介されている。《地域づくりに取り組まれる方々の参考となる33事例を、関係する市区町村の担当者を始め事業に携わっておられる方々にご執筆いただきました》というものだ。
《平成21年からスタートした『町家の人形めぐり』は、4月1日~5月5日までの期間、九度山町のまちなか(商店街)の民家、商店、空き店舗、施設などで、各家々に縁のある五月人形、雛人形、つるし雛、創作人形、自作甲冑他自慢のお宝人形等を展示することにより、まち全体で情緒あふれる空間を創出している。地域住民と来訪者が人形を通して会話をすることで、共に和み、共に楽しみながら、人と人のつながりを深めようというものである》。
《まちの活性化は、まず住民自身が元気にならければ実現できない。住民同士が活発に交流し、対話する場を創出することが最も大切であるとの考えには至ったものの、具体的に何をしたらいいのか、なかなか結論が出なかった。住民総参加でまちを「交流の舞台」にするような、しかも歴史ある本町に相応しいアイデアはないものかと模索していた》。
《そんな中、全国的に開催されている雛めぐりに注目し、近隣の開催地を調査訪問した。雛めぐりは、桃の節句に因んだ雛人形の人形めぐりであるが、これを端午の節句に因んだ五月人形に当てはめることとした。その理由は、本町では5月5日に町最大のイベントである真田祭が開催される。その勇壮な武者行列と五月人形が、「歴史のまち九度山町」に相応しく、交流と活性化を期待できるイベントになると考えたからである》。
《早速、町内の各団体・グループや住民に参加と協力を呼びかけたが、当初はなかなか全容を思い描いてもらえず、「飾って観てもらえるような人形は無い」などと消極的であった。しかし、10数軒の賛同者があり、所蔵の人形を玄関や店先に飾った。それを見た住民から「こういう人形なら家にもある」「良い交流のきっかけとなる」などの声が出始め、いよいよイベントが開始される4月1日には、50軒ほどが展示に参加。最終的には62軒の家々の玄関・店先が人形で飾られた。町外に出ている子や孫も手伝って飾り付けをする家もあった》。
《こうした人形の飾り付けや、甲冑やつるし雛の作成、手作り甲冑の着付け体験などにおいて、シニア世代の特技などが活かされている。また、シニア世代のスタッフや住民の皆さんの見学者への優しい心配りには、多くの見学者から感謝や感激、感動の言葉が聞かれた。更に特筆すべきことは、住民の間でまちに対する強い関心が盛り上がったことである》。
町家の人形めぐりは、こんなに楽しいイベントなのである。 ぜひ今年も、九度山へ足をお運びいただきたい。
※トップ写真はウチの実家の展示(09年の第1回)
《九度山まちなかの店舗や民家約70軒に五月人形や雛人形、手芸品その他お家の宝物が展示されます。語り部によるまちなか案内や、もち花や簡単な手芸の体験館、お子様向けの企画や鎧兜の着付け体験も計画しています。ご家族、お友達と連れ立って、九度山で和みのひと時をお楽しみ下さい。住民一同でお待ちしています》とある。期間中は様々なイベントが催されるが、収益金は、すべて義援金として被災地に届けられる。
《このイベントを通じて、訪れてくれたお客様に笑顔があふれ、まちの住民の元気な姿をお見せできればと願っています。そのことが、今回の震災被害を免れた者達の役割であることを一人一人が確信し「町家の人形めぐり」を開催させて頂きます。期間中のイベント収益金は、お預かりします災害義援金と共に九度山町を経て「東北関東大震災義援金」として被災地にお届けいたします》。
3/20~21、お彼岸参りのため九度山に帰省した。九度山町住民クラブ代表の阪井賢三さんは、朝から町内のあちこちに、告知のポスターを貼っておられた。実家でも、展示する人形を箱から出して準備していた。このイベントは県を通じ、財団法人地域活性化センターの「平成22年度地域活性化事例集『シニア世代との協働による地域づくり』」の本編に紹介されている。《地域づくりに取り組まれる方々の参考となる33事例を、関係する市区町村の担当者を始め事業に携わっておられる方々にご執筆いただきました》というものだ。
《平成21年からスタートした『町家の人形めぐり』は、4月1日~5月5日までの期間、九度山町のまちなか(商店街)の民家、商店、空き店舗、施設などで、各家々に縁のある五月人形、雛人形、つるし雛、創作人形、自作甲冑他自慢のお宝人形等を展示することにより、まち全体で情緒あふれる空間を創出している。地域住民と来訪者が人形を通して会話をすることで、共に和み、共に楽しみながら、人と人のつながりを深めようというものである》。
《まちの活性化は、まず住民自身が元気にならければ実現できない。住民同士が活発に交流し、対話する場を創出することが最も大切であるとの考えには至ったものの、具体的に何をしたらいいのか、なかなか結論が出なかった。住民総参加でまちを「交流の舞台」にするような、しかも歴史ある本町に相応しいアイデアはないものかと模索していた》。
《そんな中、全国的に開催されている雛めぐりに注目し、近隣の開催地を調査訪問した。雛めぐりは、桃の節句に因んだ雛人形の人形めぐりであるが、これを端午の節句に因んだ五月人形に当てはめることとした。その理由は、本町では5月5日に町最大のイベントである真田祭が開催される。その勇壮な武者行列と五月人形が、「歴史のまち九度山町」に相応しく、交流と活性化を期待できるイベントになると考えたからである》。
《早速、町内の各団体・グループや住民に参加と協力を呼びかけたが、当初はなかなか全容を思い描いてもらえず、「飾って観てもらえるような人形は無い」などと消極的であった。しかし、10数軒の賛同者があり、所蔵の人形を玄関や店先に飾った。それを見た住民から「こういう人形なら家にもある」「良い交流のきっかけとなる」などの声が出始め、いよいよイベントが開始される4月1日には、50軒ほどが展示に参加。最終的には62軒の家々の玄関・店先が人形で飾られた。町外に出ている子や孫も手伝って飾り付けをする家もあった》。
《こうした人形の飾り付けや、甲冑やつるし雛の作成、手作り甲冑の着付け体験などにおいて、シニア世代の特技などが活かされている。また、シニア世代のスタッフや住民の皆さんの見学者への優しい心配りには、多くの見学者から感謝や感激、感動の言葉が聞かれた。更に特筆すべきことは、住民の間でまちに対する強い関心が盛り上がったことである》。
町家の人形めぐりは、こんなに楽しいイベントなのである。 ぜひ今年も、九度山へ足をお運びいただきたい。