tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

前登志夫を偲ぶ会(第3回)は、5月2日~6日まで(2013Topic)

2013年04月28日 | お知らせ
故・前登志夫氏を偲ぶ展示会が、ならまちセンター1階のギャラリーで開催される。会の事務局(前登志うた宇宙)からご案内状をいただいたが、すでにブログ鹿鳴人のつぶやきに紹介されている。

奈良県が生んだ歌人でありエッセイストの、前 登志夫さん没後5年 第3回偲ぶ会がひらかれるそうです。劇作・演出の小野小町さん(奈良市在住、小町座主宰)からご案内をいただきました。

時:5月2日(水)から6日(祝)10時から17時まで、
所:ならまちセンター1階のギャラリーで
入場無料

~前 登志夫の声~
今年は、散文の名手でもある、歌人、前 登志夫のエッセイから、その作品世界を味わう企画です。珠玉の言葉とゆかりの写真を展示、映像コーナーでは、前 登志夫の人となりを、より身近にご覧いただけます。是非、お越しください。

前 登志夫(1926~2008)
歌人。山繭の会主宰。
日本芸術院賞恩賜賞、毎日芸術賞、読売文学賞など受賞多数。「現代の西行」といわれ、吉野の山中から、格調高く自然と人への慈しみに満ちた歌を数多く発表。散文の名手でもあり、そのエッセイは人気が高い、ということです。


前登志夫氏は吉野郡下市町広橋のお生まれで、私の母は、前氏の妹さんと高女で同級生だったそうである。氏が講師を務めたNHK市民大学の「万葉びとの歌ごころ」は、私も再放送で拝見した。氏の代表的な歌を紹介すると、

夕闇にまぎれて村に近づけば盗賊のごとくわれは華やぐ(『子午線の繭』昭和39)

暗道(くらみち)のわれの歩みにまつはれる蛍ありわれはいかなる河か(『子午線の繭』昭和39)

杉山に朝日差しそめ蝉のこゑかなしみの量(かさ)を湧き出づるなり(『霊異記』昭和47)

雲かかる遠山畑と人のいふさびしき額(ぬか)に花の種子播く(『鳥獣蟲魚』平成4)

夜となりて雨降る山かくらやみに脚を伸ばせり川となるまで(『青童子』平成9)

アニミズムというのだろうか、吉野の風土を投影した歌の数々は心を打つ。ぜひならまちセンターに足をお運びください!

コメント (2)
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