NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は、同会が制作した「奈良まほろばカルタ」の各札をもとに毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「かるたで知るなら」を掲載している。先週(2021.7.22)掲載されたのは「栽培史を物語る絵馬/糸井神社(川西町)」、執筆されたのは同会会員の前川光正さんだった。
スイカのタネ(栽培用種子)の8割以上が奈良県内の種苗会社から出荷されていることはよく知られるようになったが(こちらの記事ご参照)、スイカを切り売りする様子が糸井神社の絵馬に描かれていたとは、初めて知った。では記事全文を紹介する。
7月27日はスイカの日で、スイカが一番おいしい時期です。そのスイカの種ですが、現在国内で生産されている8割以上が県の種苗会社から出荷されています。スイカの原産地はアフリカで、中国を経由して日本に渡来、西の方から伝わったウリであるため西瓜と呼ばれるようになったそうで、江戸時代には全国に広まっていきました。
川西町の糸井神社には、たるで冷やしたスイカを切り売りする様子が描かれた天保13(Ⅰ842)年の「結崎(ゆうざき)の太鼓踊り絵馬」があり、スイカ栽培の歴史を知るうえで貴重な資料です。
温暖で雨が少なく、昼夜の気温差の大きい奈良盆地は、スイカ栽培に適しており、果肉が甘くて皮が丈夫で運搬にも向く優良な品種が育成され、全国有数のスイカの生産地となり「大和西瓜」と呼ばれるようになりました。しかし、輸送手段の発達により、生産量は熊本県や千葉県など栽培規模の大きい他県に移り変わっていきました。
しかしながら、今日のスイカの礎を築いた県内の種苗会社では「冷蔵庫で冷やしやすい小玉」、「新食感で食べられる極小種の新品種」など毎年、品種開発・品種改良に取り組み、種子苗の供給により全国のスイカ栽培を支えています。
スイカの成分は90%以上が水分で、ブドウ糖や、ビタミンAやカリウム、リコピンなどをバランス良く含んでいます。美容・健康にもよいスイカを食べて、暑さで疲れた体をいやしましょう。(奈良まほろばソムリエの会会員 前川光正)
【糸井神社】
(住 所)川西町結崎68
(交 通)近鉄結崎駅から徒歩約15分
(拝 観)境内自由
(駐車場)有
スイカのタネ(栽培用種子)の8割以上が奈良県内の種苗会社から出荷されていることはよく知られるようになったが(こちらの記事ご参照)、スイカを切り売りする様子が糸井神社の絵馬に描かれていたとは、初めて知った。では記事全文を紹介する。
7月27日はスイカの日で、スイカが一番おいしい時期です。そのスイカの種ですが、現在国内で生産されている8割以上が県の種苗会社から出荷されています。スイカの原産地はアフリカで、中国を経由して日本に渡来、西の方から伝わったウリであるため西瓜と呼ばれるようになったそうで、江戸時代には全国に広まっていきました。
川西町の糸井神社には、たるで冷やしたスイカを切り売りする様子が描かれた天保13(Ⅰ842)年の「結崎(ゆうざき)の太鼓踊り絵馬」があり、スイカ栽培の歴史を知るうえで貴重な資料です。
温暖で雨が少なく、昼夜の気温差の大きい奈良盆地は、スイカ栽培に適しており、果肉が甘くて皮が丈夫で運搬にも向く優良な品種が育成され、全国有数のスイカの生産地となり「大和西瓜」と呼ばれるようになりました。しかし、輸送手段の発達により、生産量は熊本県や千葉県など栽培規模の大きい他県に移り変わっていきました。
しかしながら、今日のスイカの礎を築いた県内の種苗会社では「冷蔵庫で冷やしやすい小玉」、「新食感で食べられる極小種の新品種」など毎年、品種開発・品種改良に取り組み、種子苗の供給により全国のスイカ栽培を支えています。
スイカの成分は90%以上が水分で、ブドウ糖や、ビタミンAやカリウム、リコピンなどをバランス良く含んでいます。美容・健康にもよいスイカを食べて、暑さで疲れた体をいやしましょう。(奈良まほろばソムリエの会会員 前川光正)
【糸井神社】
(住 所)川西町結崎68
(交 通)近鉄結崎駅から徒歩約15分
(拝 観)境内自由
(駐車場)有