tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

県内で最速、1月4日に宵宮、5日に本祭「南市恵毘須神社」(奈良市南市町)

2024年12月19日 | やまとの神さま(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は毎週水曜日、毎日新聞奈良版に「やまとの神さま」を連載している。先週(2024.12.11)掲載されたのは〈商売繁盛「五日えびす」/南市恵毘須神社(奈良市)〉、執筆されたのは、奈良もちいどのセンター街で陶器店「器まつもり」を営む松森重博さんだった。
※トップ写真は、南市恵毘須神社の本殿=奈良市南市町で

私は奈良に来るまで、えべっさんは1月9日(宵えびす)、10日(本えびす)、11日(残りえびす)と信じ込んでいたので、南市恵毘須神社は4日と5日と知って、とても驚いたことがある。奈良県内では、2月に営まれるえべっさんもあると聞いて、「さすがに歴史ある奈良県だな」と、しみじみ思った。では、全文を紹介する。


こちらの写真は、私が撮った南市恵毘須神社の本えびす(2006.1.5撮影)

商売繁盛「五日えびす」/南市恵毘須神社(奈良市)
南市恵毘須(みなみいちえびす)神社は、奈良市の中心市街地にあるもちいどのセンター街に隣接する南市町に鎮座します。南市という市は鎌倉時代に開かれたとされ、高天(たかま)市、北市とともに「南都の三市」と呼ばれました。

この神社は春日大社の境外末社で、鎌倉時代の創建と伝わります。本殿は一間社春日造、祭神は事代主命(ことしろぬしのみこと)で、えびす様とも呼ばれます。市場の守護神としてお祭りされ、招福と商売繁盛の神様として有名です。

1月4日に宵宮、翌5日に本祭の初戎(はつえびす)が行われます。県内で年の初めの最初の「えびす祭」と言われ、「五日えびす」との呼称でも名高く、多くの参拝者でにぎわいます。

かつては県内の数あるえびす祭で最もにぎわったと伝わります。大正時代には歌人の会津八一も訪れ、「笹(ささ)の葉に鯛(たい)吊(つ)り下げてあをによし奈良の巷(ちまた)は人の波打つ」(原文はかな)と往時の様子を伝えています。1965年ごろまで芸者を乗せた宝恵籠(ほえかご)が繰り出していました。

春日大社を神仏習合の観点で描いた春日曼荼羅(まんだら)を保有する南市町自治会が日ごろから神社の世話をされています。本祭では春日大社の神官や巫女(みこ)による神事が行われ、同自治会えびす講が吉兆笹を販売します。(奈良まほろばソムリエの会会員 松森重博)

(住 所)奈良市南市町28
(祭 神)事代主命
(交 通)近鉄奈良駅から徒歩約10分、JR奈良駅から徒歩約20分
(見 学)境内は普段、立ち入り禁止。祭事の時のみ開放
(駐車場・電話)なし


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