tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

バイオ式ゴミ処理機

2008年02月03日 | 環境問題
「世界初!夢のゴミ処理機を公開」などという見出しが新聞に出たら、相当のセンセーションを巻き起こすだろう。

1/28(月)、そんなゴミ処理機を見学してきた。私の勤務先が会員となっている「社団法人 関西ニュービジネス協議会」の活動(企業探訪ツアー)として企画されたものだ。応募用のチラシには、以下のような文字が躍っている。

《バイオでCO2を出さずにプラスチックまで分解!? 「企業探訪ツアー」世界初、夢のゴミ処理機を公開。世界の環境問題を一気に解決する夢のゴミ処理機が発明された! 24時間で牛1頭を丸ごと消滅させる強力な処理力。これまで当たり前だったゴミ処理時の“大気汚染、土壌汚染、水質汚染”を解決。世界初のバイオ技術が「焼かない、埋めない、捨てない」処理法で生ゴミやプラスチック、包装資材を完全消滅》。

《今回は世界に先駆けて、この夢のゴミ処理機の解説とデモンストレーションを販売元の「PRO-ECO-JAPAN(株)」に行なってもらいます。お忙しいこととは存じますが、皆様、ぜひご参加下さい》。
http://www.nb-net.or.jp/news/nindex.html#080128

集合場所の泉北高速「和泉中央」駅前に立ったときは、まだ半信半疑だった。そこから車で約10分、PRO-ECO-JAPAN(株)(プロエコジャパン・岸和田市内畑町2100番地 ℡072-479-7001)の倉庫のようなところに、写真の機械があった。機械の名前は「バイオ処理機21」(別名:マップス21)。
※ゴミ投入前の機械内部
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/50/a64bec867b7fff20067e398db495e05a.jpg

この日のデモに使われたゴミは、野菜くず、木片、食品包装トレー。写真のように機械にどんどん放り込む。それから1時間余り、三好社長と北川取締役の説明を聞いた。約20名の参加者からは、次々に質問が飛び出した。
※ゴミ投入後の機械内部
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/86/d395dbd39f85d4364f6b235a571ad8d4.jpg

簡単に説明すると、この機械にゴミを放り込むと、特殊な複数のバクテリアがそれらを食い尽くすいう仕組みだ。あるバクテリアは野菜や木片を好み、他のバクテリアはプラスチックを好む。それらの複合作用でゴミがすっかりなくなる。何でも、生きたゴキブリが機械に入り込んでも生きているが、死んだゴキブリだとすぐに分解されるそうだ。すると人間も…。何しろ牛1頭を24時間で分解するのだから。

金属やガラス以外のものは、ほとんど処理できるという。残渣(ざんさ)も発生しない。機械に入っているセラミック片がバクテリアの住み家で、機械はバクテリアが好む温度に機内を自動調節する。だから機械自体を売るというより、プラントを売るビジネスなのだ。

さて、話を聞いてもまだ「?」が頭に残る私たちは、約1時間半経過後の機械内部を見せてもらった。これは不思議、ゴミはすっかりなくなり、もとから入っていたセラミック片だけが残っている。そのままの形で投入した食品トレーも、きれいに分解されている。バクテリアの力とはスゴいものだ。
※ゴミ処理後の機械内部
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/0a/d2e7c6782794a7ee13b1a642ac1f2dc2.jpg

この処理機、1台10億円だそうだが、すでに民間の処理工場などで使われ、この4月からは自治体でも導入が始まる。肉を取った後の鶏の骨の処理や、BSE牛の処理などでも大いに力を発揮したそうだ。同社ではこの仕組みを使い、PCBの無害化やバイオエタノール生成の実験も進んでいるという。なおこのプラントは、大阪エコライフ地球温暖化対策地域協議会(環境省の登録団体)の「推奨エコ商品」にも選ばれている。
※この処理機の詳細が同地域協議会のサイトに紹介されている。
http://o-ecolife.com/news61.html

CO2を排出せず、プラスチックも処理でき、しかも残渣も出ないとは、まさに「夢のゴミ処理機」だ。ゴミ処理にお悩みの自治体の皆さん、これは朗報ですよ。
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「鹿男あをによし」第3話

2008年02月02日 | 鹿男あをによし
1/31放送の「鹿男あをによし」第3話を見た。あらすじを同日のテレビ欄(奈良新聞)から拾うと、

《シカに“運び番”失格と告げられた小川(玉木宏)が鏡で自分の顔を見ると、そこには雄のシカの顔があった。驚く小川だったが、下宿の道子(綾瀬はるか)たちは小川の顔を見ても驚かない。どうやら、自分にだけそう見えるらしい》。

《小川が公園のシカに元に戻してほしいと頼むと、シカはネズミから、人間が“サンカク”と呼ぶ物を取り戻せという。サンカクとは、小川の学校の剣道部が参加する大会で優勝校に授けられるプレートのこと。小川は京都女学館の剣道部顧問・美栄(柴本幸)から、そのプレートが大阪の工芸店へ修理に出されていることを知る》。

第3話では、“サンカク”は「優勝校に授けられるプレートのこと」とされていて、これを奪おうと小川と道子は道具屋筋の工芸店に侵入する(そして失敗する)のだが、実はこれは本当の“サンカク”ではない。“サンカク”はこの物語のキーワードで、正体は後日明らかになるので、お楽しみに。

気になる視聴率だが、solianoさんによると、関東9.7%(同時間帯3位)、関西8.4%(同時間帯4位)と、いずれも10%を切ってしまった。しかし私としては、中国製餃子のニュースが世間を騒がせていたので、「報道ステーション」に視聴率が奪われたものと理解している。

剣道の達人・堀田イトが剣道部に入部し、京都・大阪・奈良の3校対抗戦が始まってドラマはいよいよ佳境に入るので、今後の視聴率に期待したいところだ。

さて最近、奈良公園や奈良町、東向商店街でロケ現場を見た、という情報をたくさんいただいた。もちいどのセンター街の「智林堂書店」店長代理さんのブログでは、その模様が写真入りで紹介されている。
http://chirindo.exblog.jp/7123655/

魚佐旅館(猿沢池畔)の金田さんからは、お隣りの「明秀館」(元料理屋)でロケがあり、魚佐さんがロケ基地になったとの情報が寄せられた。金田さんは、このドラマを地域おこしの材料にしようと、ロケ地マップや幟(のぼり)の制作を提案されている。

私も全く同感である。実は先日、同僚から「ドラマのポスターを目につきやすい所に貼って、地元のPRと視聴率アップに協力したい」との申し出があった。県庁舎や三条通の奈良市観光センターには巨大なポスターが貼ってあるので、早速県観光課と市観光協会に問い合わせてみたが、持ち合わせがないとのつれない返事だった。フジテレビの広報担当者に電話してみても、回答は「ポスターは、ロケに協力していただいた所にお渡しした。今はもう在庫がない」とのことだった。

県庁舎や野口百貨店には、県職員の手作りと見られるA3版のポスターが貼ってある(荒井知事も登場している)。そこで奈良公園の鹿の写真をアレンジして、自作の番宣ポスターを作ってみた。やや重いがプリンタ次第で大きく伸ばせる。ぜひご覧いただきたい。
※Yahoo!のブリーフケースに格納
http://briefcase.yahoo.co.jp/bc/tetsuda_n/vwp2?.tok=bcQE4caBmwjBquxa&.dir=/&.dnm=%be%a1%bc%ea%a4%cb%bc%af%c3%cb%a5%dd%a5%b9%a5%bf%a1%bc.doc&.src=bc

何しろ視聴率がこれ以上低迷すると、放送回数が短縮されてしまうかも知れないのだ。「地元が盛り上がらないから、番組回数がカットされた」となれば、末代までの奈良の恥である。皆さんも、何か協力できることはありませんか?

※写真は御所市・鴨都波(かもつば)神社境内の稲荷社(1/2撮影)。ドラマ第3話では、伏見稲荷の千本鳥居が出てきたが、県内のお稲荷さんにも、こういう鳥居はある。

※参考:「鹿男あをによし」第2話(ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/c6ce3178c86fd58d3a4738ef53adcd92
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残したくない奈良の景観(1)

2008年02月01日 | 奈良にこだわる
昨日(1/31)の奈良新聞を開いて、わが目を疑った。見出しは《「悪い景観100選」教えて 県観光戦略で荒井知事提案》だった。1/30に開かれた「県観光戦略推進本部」(本部長=知事、メンバーは県職員26人)の初会合の話だ。

《荒井知事は「眺めの良い場所と悪い場所の写真を募集して、百選の写真展を行いたい」と提案、景観に重点を置いた観光戦略とすることを明らかにした。「眺めの悪い場所百選」の写真展は極めて異例で、実施は全国的にも珍しいという》《知事は「眺めの悪い場所百選の写真展は、どうしたら良くなるか考えるため」と意義を強調した》。

なるほど、そういうことか。私は県下の写真を撮り歩いているので、眺めの悪い場所なら、たくさん知っている。ご覧の写真はその筆頭だ。興福寺の五十二段からホテルサンルート前を通る道沿いで、確かこれは古代の「上つ道(かみつみち)」だ。

電線と電柱がこんな具合に絡み合って景観を台無しにしている。電線地中化の計画は聞いているが、一向に着手される気配はない。電線がなくなったとしても道路添いの看板や、ま新しいマンションの塔屋が五重塔を遮っている。

京都の「八坂の塔」周辺の景観と比較していただきたい。ここは電線地中化の話が出たとき、「あるがままを見てもらった方が良いのではないか」との反対意見が出たそうだが、結局はこのようにスッキリとした風景になり、写真グラビアや映画ロケ地の定番となっている。
※参考:写真が3枚見られる。
http://local.goo.ne.jp/leisure/spotID_TO-26001406/

知事のアイデアは奇抜だが、奈良の問題点を鋭く突いている。早く募集が始まらないか、今から楽しみだ。

<追記>
08年3月になって、写真の電線と電柱がなくなった! 以下をご参照いただきたい。「驚き!電線がなくなった」(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/41c7a05113178ac727747b2dd26d4a7f
コメント (18)
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