tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

奈良の銘酒のサブスク「酒スク」 by 奈良専門オンラインショップ NARAWASHI(ならわし)

2023年01月18日 | グルメガイド
奈良県内の複数の蔵元の銘酒を集めてサブスク(サブスクリプション=定額購入)に仕立てる、という発想は今までになかった。昨年11月、奈良みらいデザイン株式会社(南都銀行グループ)は、「なら酒スク」をスタートさせた。参加する蔵元は選りすぐりの16社で、毎月違った銘柄の日本酒が届く仕掛けだ。同社のHP「NARAWASHI」には、

日本酒定期購入サービスを開始しました!!2022.11.16
奈良初の日本酒サブスクサービス“なら酒スク”、奈良の蔵元に絞った定期購入(サブスクリプション)サービスを開始しました!!日本酒のみのプラン(四合瓶1or2本/月)、酒蔵厳選おつまみ付きリッチプラン(四合瓶1or2本/月)の4つのプランからお選びいただけます。

「なら酒スク」では季節の限定酒や、レアなものなど普段お目にかかれないものを厳選してお届け。ペアリングプランでは毎月お届けする酒蔵が選んだ厳選おつまみも1品同封されます。

さらに、蔵元と直接つながるイベントも毎月開催!イベント開催の様子はアーカイブで後から見ることもできるのでリアルタイムに参加できなくても大丈夫です。ぜひ奈良の日本酒をお楽しみ下さい。


清酒の発祥地である奈良で生まれた好企画だ。ぜひ皆さん、こちらからお申し込みください!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「もう来ん」という茂古の森に鎮座する気都和既神社/毎日新聞「やまとの神さま」第30回

2023年01月17日 | やまとの神さま(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「やまとの神さま」を連載している。年明け第1回は〈鎌足、入鹿の首に追われ/気都和既(きつわき)神社(明日香村)〉、執筆されたのは奈良市在住の久門(くもん)たつおさんだった。気都和既神社の名前はあまり知られていないが、れっきとした式内社である。では、全文を紹介する。
※トップ写真は、「茂古(もうこ)の森」の中にある気都和既神社の本殿=明日香村上で

気都和既神社(明日香村)
気都和既(きつわき)神社は明日香村東部・上(かむら)地区の冬野川沿いにある「茂古(もうこ)の森」に鎮座しています。創始は不明ですが、平安時代の延喜式神名帳(じんみょうちょう)に記載された式内社です。

飛鳥時代の645年に起きた乙巳(いっし)の変。蘇我入鹿が中大兄皇子(後の天智天皇)、中臣鎌足(後の藤原鎌足)らに飛鳥板蓋宮(いたぶきのみや)で討たれるなど蘇我本宗家は滅び、政治は大化改新へと動きます。

暗殺後、鎌足は入鹿の首に追われ気都和既神社まで逃げのびたという伝承があります。茂古の森の名はそのときに鎌足が言った「もう来ぬだろう」が由来とされ、境内には鎌足が腰を掛けたと伝わる石があります。

同神社の祭神、気都別命(きつわきのみこと)は物部氏と縁があるとされます。鎌足は、かつて仏教導入をめぐって蘇我氏と敵対した物部氏の系統の同神社に逃げ込んだとの解釈もあります。

入鹿の首は飛鳥寺西側や奈良・三重県境の高見山まで飛んだとも伝わります。同神社と高見山は飛鳥板蓋宮跡から見てほぼ東方向にあるのが興味深いところです。

明治時代に上地区近くの春日神社など2神社が廃止され、祭神の天児屋根命(あめのこやねのみこと)が気都和既神社に合祀(ごうし)されました。天児屋根命は中臣氏の祖神です。時を超え鎌足は同神社と縁が深いようです。(奈良まほろばソムリエの会会員 久門たつお)

(住 所)明日香村上172
(祭 神)気都別命、天児屋根命
(交 通)近鉄橿原神宮前駅東口または飛鳥駅前から赤かめ周遊バス「石舞台」下車、徒歩約40分
(拝 観)自由
(駐車場)無(若干の駐車スペース有)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

田中利典師の講演「生と死…修験道に学ぶ」より(8)自分の意思で、勝手に死んではいけない

2023年01月15日 | 田中利典師曰く
金峯山寺長臈(ちょうろう)田中利典師は、ご自身のFacebookに、ご講演「生と死…修験道に学ぶ」(第42回日本自殺予防学会総会 2018.9.22)の内容を10回に分けて連載された(2022.11.7~20)。心に響くとてもいいお話なので、私はこれを追っかけて当ブログで紹介している。
※トップ写真は、大和郡山市の椿寿庵で撮影(2008.3.15)

今回のタイトルは「日本人の自殺率は高い」。師は〈キリスト教徒は、自分の命は神様から、いわゆるヤハウェの神様から頂いたものであるので、自分で命を絶つということは神に逆らうことであるという倫理観があり、それによってキリスト教徒は自殺率が低い〉とお書きである。

確かにニーチェも、発狂して死んだと言われる(直接の死因は肺炎)。最初は不思議に思っていたが、「キリスト教徒は自殺できない」と知って、納得した。相田みつをの「アノネ、にんげんはね、自分の意思でこの世に生まれてきたわけじゃねえんだな。だからね、自分の意思で勝手に死んではいけねえんだよ」という言葉は身に染みる。では、利典師のFacebook(11/15付)から全文を抜粋する。

シリーズ「生と死…修験道に学ぶ」⑧「日本人の自殺率は高い」
さて、この自殺予防学会での講演の依頼を頂いて、何を話そうかと思っているときに、私はたまたま北陸の加賀に行き、相田みつをさんの記念展に遭遇しました。その相田さんの記念展で、この学会のテーマとリンクして、私の心にズンと入ってきた言葉がありました。

相田さんは素晴らしい言葉をたくさんお残しになっていますが、この学会でお話をすることに私は結構プレッシャーを感じていたので、よけい私の心に響いたのかもしれません。

それは「アノネ、にんげんはね、自分の意思でこの世に生まれてきたわけじゃねえんだな。だからね、自分の意思で勝手に死んではいけねえんだよ。」という言葉でした。その通りだな、と思いました。

でも、その通りだなと私は思いますが、世の中には思わない人はきっとたくさんいるのだろうな、ということも思いました。私の友人で正木晃さんという宗教学者がいますが、正木先生から聞いたお話なので、私が調べたわけではないことをお断りして、紹介をいたします。

世界における自殺率というものがあるそうですが、日本人は、キリスト教徒よりも圧倒的に自殺する人が多いと聞きました。なぜ日本人が多く、キリスト教徒の自殺は少ないのか。キリスト教も最近はずいぶん様子が変わってきているとも聞きますけれども、基本的にキリスト教徒は日本人と比べると自殺率が低い。

なぜなら、キリスト教徒は、自分の命は神様から、いわゆるヤハウェの神様から頂いたものであるので、自分で命を絶つということは神に逆らうことであるという倫理観があり、それによってキリスト教徒は自殺率が低いのだそうです。

それに対して、日本人はと言うと、相田さんがお書きになっているように自分の命は自分で勝手に生まれてきたのではなくて、頂いた命なのだというーこれは仏教の考えもあろうかと思いますし、そういう視点を持ちなさいということでありますが、といってキリスト教徒のような厳格なものが倫理観としてないのが日本ではなかろうか、というのです。

いや、自殺は日本人にとって、本当に悪いことなのでしょうか?江戸時代、自殺は美学でした。サムライたちは自分の命に代えて名誉を守ったり、主人に対する忠誠を誓いました。社会はそれを良しとした時代がついこの間まであったわけであります。

さらには、仏教では未だに自殺が続いております。中国による弾圧によってチベットではもう200名近い僧侶の方が焼身自殺で命を失っておられる。仏教では法華経などに説かれる焼身供養という考え方がありますが(『法華経』薬王菩薩本事品)、自分の身を焼いて仏に供養する行いがある。

そういう考え方の中で、チベットでは中国に対する抵抗のひとつとして、焼身自殺が未だに続けられている。こう考えると、決して自殺が悪いと言えない社会が実はあるのではないか。

じゃあ、どうするのだということでありますが、そんな中で私が言えることがあるとするなら、「繋がりの中で生きている」ということをもう一度見つめ直すところから始めましょうと思うわけです。

…毎日アップしようと思っているのですが、旅先では通信状況が悪く、また、今日から沖縄行きなので、あと少しなのに、しばらくおやすみになります。次のアップの19日までお待ちください。

**********

好評いただいている?私の著作振り返りシリーズの第4弾は、平成30年に開催された第42回日本自殺予防学会での特別講演「生と死…修験道に学ぶ」を、10回に短く分けて紹介させていただきます。もう4年前の講演ですが、なかなか頑張ってお話ししています。ご感想をお待ちしております。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大安寺、宝物殿増改築でクラウドファンディング!3月20日23時まで(2023 Topic)

2023年01月13日 | お知らせ
水曜日(2023.1.11)の奈良新聞に、大安寺のクラウドファンディング(第2弾)に関する大きな記事が出ていた。第1弾は「大安寺天平伽藍CG復元プロジェクト」だったが、第2弾は「宝物殿を増改修し、天平仏を次世代へ受け継ぐ」で、当ブログでもすでに紹介させていただいた。奈良新聞のサイトに全文が出ていたので、引用すると、
※写真は、すべて奈良新聞の記事サイトから拝借した

宝物殿増改築でCF 大安寺、協力を呼びかけ
奈良市大安寺2丁目の大安寺(河野良文貫主)は、天平仏7体(国重要文化財)を安置する宝物殿の増改築工事に伴う資金を募るクラウドファンディング(CF)への協力を呼びかけている。

耐震化など対応 天平伽藍CGも
宝物殿には不空羂索観音、聖観音、楊柳観音、四天王の7体を安置。現在の建物は昭和30年代の建築で鉄筋コンクリート造り。建物の老朽化や耐震基準の問題に加え、バリアフリーへの対応や、仏像の管理に必要な設備の不足から増改修を決めた。総工費は2億円で、補助金を除く1億5千万円が同寺の負担となる。

増築部には2022年に完成した天平伽藍(がらん)CGを体験するガイダンス機器を設置し、奈良時代の大安寺を再現したCGと共に天平仏を拝観できるようになる予定。今春完成の見通しで4月中旬ごろから一般に公開される見通し。修理期間中、7体の天平仏は東京国立博物館での「大安寺の仏像」展に出陳されている。



河野裕韶(ゆうしょう)副住職は「奈良時代から受け継がれる重要文化財を保全するため、皆さまのあたたかなご支援をお願いできれば」と話している。募集期間は3月20日午後11時まで。目標金額は1000万円。

支援金額に応じた返礼品は、拝観招待券、四天王ポストカード、副住職の著書「大安寺の365日」、かわいいイラストで描かれた四天王のサコッシュ(斜め掛けバッグ)、大安寺傘など。詳細は「大安寺レディーフォー」で検索するか、同寺、電話0742(61)6312へ。


お申し込みは、こちらのサイトから。たくさんのご支援をお待ちしています!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はなこさんの包丁ワザが光る!「ならまち鮨はなこ」(奈良町資料館となり)

2023年01月12日 | グルメガイド
ならまちに美味しいお寿司屋さんがオープンしているとうかがい、年末(2022.12.26)にお邪魔した。年上の友人であるKさんと2人で、カウンターの一角(右奥)に陣取った。まん前でご店主(松宮はなこさん)が、ネタの下ごしらえ(仕込み)をして鮨を握ってくれるので、ここは特等席だ。妹さんとお2人で営んでおられ、この日、妹さんはバックヤードを担当されていた。






ご店主が笑顔で迎えてくれた

ここは、前日までに必ず予約が必要だ(090-8914-7875)、水曜休。夜のコースは8,000円、10,000円、12,000円の3コースがある。この日は12,000円のコースにした。寿司12~13貫に、酒肴が5品つくそうだ。お店のHPには、


杉で統一された店内、いい香りがする。寿司飯は、お櫃に入っている



古民家が立ち並び、県内外からも人気のならまちは、かつては世界文化遺産でもある、元興寺の境内の一部でした。その元興寺の金堂跡地に位置するのが、当店「鮨はなこ」です。


まずは酒肴から。こちらは鱈(タラ)の白子ポン酢がけ


鯛(タイ)の酒蒸しに柚味噌

姉妹で営む当店の、こだわりの素材が織りなす、繊細かつ大胆な鮨を、いにしえの浪漫を感じながら、お楽しみいただけると幸いです。


奥から、鳥取のアオリイカ、赤貝、氷見の寒ブリ、セコガニ(香箱ガニ=メスのズワイガニ)

富山県氷見市の「ひみ寒ぶり」とは〈氷見魚ブランド対策協議会が判定した期間に富山湾の定置網で捕獲され、氷見漁港で競られたブリのこと。ブリが獲れはじめてから、ブリの大きさや数量、形などを、判定委員会がみて、本格的な氷見のブリシーズンが迎えたことを判断したうえで、「ひみ寒ぶり」宣言を行います。ひみ寒ぶり宣言後は、1尾に1枚、氷見漁港で競られたことを証明する販売証明書を発行し、統一の青箱に入れて出荷します〉というものだ(きときとひみどっとこむ)。


甘鯛(グジ)の昆布締め


本マグロ中トロのヅケに、辛子がトッピングされていた

店主 松宮はなこ 日本の寿司店にて修行を重ねた後、シンガポールの寿司店へ勤務。その後、オーストラリアの寿司店勤務を経て、ミシュラン掲載の寿司店で花板を任される。令和四年八月、ならまちにて「鮨はなこ」開店。


にぎり寿司を海苔で巻いてある




奈良の美味しい地酒が揃っている

ならまち はなこ Naramachi Hanako 要予約(前日予約)
●ランチ  11時半〜14時 コース 4,500円
●ディナー 17時〜 コース 8,000円、10,000円、12,000円 【定休日】水曜日
【店舗住所】奈良市西新屋町14-2「奈良町資料館」隣り【電話番号】090-8914-7875



セコガニの飯蒸(いいむ)し


サヨリ


牡丹海老(ボタンエビ)

Wikipedia「ボタンエビ」には〈海老の中でも漁獲量が少なく、とても高価なので、料亭や高級寿司店以外であまり見かけられない。刺身や寿司で食べられている。さらに、しゃぶしゃぶや味噌汁、塩焼き、天ぷらやフライにもなり、殻まで食されることがある。漁期と同じ秋から春が旬。生の身は弾力があるがとろけるようで甘い〉とあり、稀少な高級エビなのだ。




具は白子だった


金目鯛(キンメダイ)のあぶり


車海老(クルマエビ)


青森・大間のマグロ大トロのあぶり

大間町の公式HP「大間のマグロについて」によると、〈大間のマグロは「クロマグロ」。別名「ホンマグロ」とも言われ、マグロの中では最も大型の種類です。最大で3mを超えるものもあり、大間で水揚げされた最も大きなマグロは440kgで、大間崎にあるマグロ一本釣りモニュメントのモデルとなっています。また価格も高く、平成25年の築地市場の初セリでは、222kgのマグロに1億5,540万円の史上最高値がつきました。まさに黒いダイヤです〉とある。


煮穴子もいい味加減に仕上がっている

うーん、うまい!ネタは十分に吟味され、新鮮でとても美味しい。仕上げはこんな一品だった。


トロとたくあんが海苔で巻いて出てきた。汁はアオサの味噌汁だ、いいダシが出ている

最初から最後の一品まで、緩むことなくピーンと張りつめた空気の中で、達人ワザの鮨が次々と繰り出される。『ミシュランガイド奈良2022特別版』に掲載されている県内のお寿司屋さんは6軒。うち2軒は既訪問だが、「ならまち鮨はなこ」はこれらに比べて全く遜色ないレベルである。

これは良い店ができたものだ。松宮はなこさん、美味しいお鮨をありがとうございました。皆さんも、ぜひお訪ねください!
食べログは、こちら
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする