tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

春日の十日えびす(春日大社境内末社・佐良気神社)

2023年01月11日 | 奈良にこだわる
昨日(2023.1.10)、「春日の十日えびす」として知られる春日大社の境内末社・佐良気(さらけ)神社の十日えびすに行ってきた。毎日新聞奈良版〈福授かり商売繁盛 佐良気神社で十日えびす〉には、

春日大社(奈良市)境内にある末社、佐良気(さらけ)神社で10日、商売繁盛などを願う十日えびすがあった。同神社は「えびすさん」と親しまれる蛭子神(ひるこのかみ)を祭っており、多くの参拝者でにぎわった。


着いたとき、ちょうど神職が祝詞を上げておられた

金烏帽子(えぼし)と、みこの装束を身に着けた福娘が、タイや千両箱などの縁起物をササに結び、ビニールカーテン越しに参拝者に手渡した。その後、「福を授けます」と参拝者の頭上で鈴を鳴らした。



1月にマッサージ店を開業した奈良市の藤原美奈子さん(48)は「良いスタートが切れるように願った。新型コロナウイルス禍は続いているが、楽しい1年にしたい」と話していた。


福娘が前を歩いていた。正午過ぎだったので、昼食交代かも

えびす神は、事代主命(大国主命の子)または蛭子命の2つの系統がある。どちらも記紀に登場する神さまである。大国主命は大黒天と同一視されることがあるから、相棒のえびす神が、子の事代主命になったのかも知れない。『日本大百科全書』の「えびす信仰」には、

えびす神は、漁師や農家あるいは商家などで、生業を守護し、福徳をもたらす福神として祀 (まつ) られる。祭神は、事代主命 (ことしろぬしのみこと) あるいは蛭児命 (ひるこのみこと) とする両説がある。また七福神の一つとして大黒天 (だいこくてん) と並び祀られる。古くより「寄り神」として海浜に祀られ、漁師が大漁を祈っていたが、海産物の売買により市 (いち) の神、商売繁栄の神として、広く商家にまで信仰されるようになった。



奈良市で「えべっさん」というと、南市恵比寿神社の五日えびす(初えびす)がよく知られている。南市という市場の「初市」が1月5日なので、この日が「初えびす」の日となったようだが、子どもの頃から「えべっさんは10日が本戎」として、この日またはその前の日(宵戎、残り戎)に神社(名古曽蛭子神社=和歌山県)にお参りしてきた身としては、5日は早すぎる。


私の福笹。無料でもらえる笹に、飾り物を買ってつけてもらう

それでわざわざ大阪の今宮戎神社にお参りしたこともあったが、「春日大社の末社では、10日がえべっさんの日」と聞いたので、いつかお参りしようと思っていた。それが今回、念願が叶ったというわけだ。

11日は、今宮戎神社などで残り戎が行われる。今年のえべっさんがまだの方は、ぜひお参りいただきたい。

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田中利典師の講演「生と死…修験道に学ぶ」より(7)僕らはみんな、つながっている

2023年01月10日 | 田中利典師曰く
金峯山寺長臈(ちょうろう)田中利典師は、ご自身のFacebookに、ご講演「生と死…修験道に学ぶ」(第42回日本自殺予防学会総会 2018.9.22)の内容を10回に分けて連載された(2022.11.7~20)。心に響くとてもいいお話なので、私はこれを追っかけて当ブログで紹介している。
※トップ写真は、大和郡山市の椿寿庵で撮影(2008.3.15)

今回のタイトルは「人間の本質は繋がりにある」。利典師が修行中に、啓示を受けたという話だ。「疲労困憊しながら一生懸命お勤めをしている中で、ふと、自我が消滅して、自分は、降ってる雨とも、雨を受けている草とも大地とも空とも、全部繋がっているということを体中が感じたのです」。

私もかつて、1人でぽつんとバス停でバスを待っているとき、いきなり土砂降りになり、トタン屋根の雨音に耳を澄ましながらアスファルトにたたきつけられる雨を見ていて、そんな感覚にとらわれたことがある…。では、師のFacebook(2022.11.14付)から抜粋する。

シリーズ「生と死…修験道に学ぶ」⑦「人間の本質は繋がりにある」
次に3番目です。それは「人間の本質は繋がりにある」ということ。山の修行で学んだこと感じたことはたくさんありますが、その一つに、私が吉野から熊野に至る大峯奥駈修行の11回目を迎えたときのことです。そこで強烈な体験をしました。

その日は朝からすごい雨が降っていました。もう体中ぐしょぐしょです。行中は1日に20箇所ぐらい「靡」(なびき)といわれる場所で勤行するのですが、そのときは、七曜ヶ岳の遥拝所というところで勤行をしていました。

ずっと雨が落ちていました。わずかな時間、勤行する間に、ふと、そこで勤行をしている自分と、降っている雨と、雨を受けている草や樹や大地や岩と、雨を降らしている空や雲や、あらゆるものが、まさに自分と繋がっている、ということを実感したのです。これはもう突然でした。

たぶんその日はすでに8時間ぐらい歩いていて、くたくたでした。行に入って3日目だと思いますが、疲労困憊しながら一生懸命お勤めをしている中で、ふと、自我が消滅して、自分は、降ってる雨とも、雨を受けている草とも大地とも空とも、全部繋がっているということを体中が感じたのです。そしてすべてが繋がっていることを感じたその時に、私の死に対する考えが変わったのでした。

冒頭に紹介したように、私は、死を考えたとき、常に地球を外側から見ている自分がいて、全てから疎外されて、自分だけ死んでそれでも地球はいままで通りに運行をしている、そう思うとすごい阻害感というか、恐怖感にさいなまれ、それが私にとって死への恐怖を生む原因だったのですけれど、繋がっているということが実感できた時に、私の死に対する恐怖は極めて小さくなって行ったのです。この繋がっているということを、山の修行がすんなりと心に教えてくれたのです。

大自然の中で修行していると全部のものに繋がっている、自分が、私が、という我執のようなものが消えてしまって「懺悔懺悔六根清浄」を繰り返す中で、全てのものと繋がっている自分を諒解することが出来たのです。

これは単に人と人との繋がりだけではなくて、家族とか友人とか地域社会とか国家とか、なおそういうものだけでもなく、先祖との繋がり、人間が持ってきた歴史との繋がり、過去の繋がり、そして未来への繋がり。風土との繋がり、自然、宇宙、森羅万象、それら全部と繋がっているということを山の修行の中で学んだわけであります。

それは「人間の本質は繋がりにある」いう言葉で言い表されると思います。たとえば、人間とはなんぞやと考えた時に人間の本質は実はなかなか見つけることができない。人間の本質っていうのはこれだ、というものはないのかもしれない。いや、人間の本質は繋がり合う中にこそある、ということです。

「夫婦」という本質そのものというのは実はなくて、ここに奥さんがいて旦那さんがいるから、夫婦というものがあるのです。親子も、ここに自分がいて子供がいるから親子というものが出来上がる。つまりこの繋がりの方にこそ本質があるのではないか。

心というものの本質もなかなか難しい。でも心という本質は難しいけれども、悲しい時には悲しくなる、辛い時には辛くなる、楽しい時には楽しくなる、繋がりの中に現れてくるものに本質があるのではないか。そういう繋がりの中に本質があるということを、山の修行で私は気づかせて頂きました。

つまり孤独な生の克服というのは繋がりの中に自分があるという事を自覚するところに生まれる、と思うのです。自分というものを極めようとして、自分を中心に物を考えると、どんどん孤立する、孤独になっていく可能性が人間の心の中にはありますが、繋がりの中に本質があるということを思うと、今、自分が生きていること、生かされてきたこと、これから生きること、それらが全部繋がっている。社会とも歴史とも先祖とも宇宙とも全部繋がっている、そういうことを、極めるのが実は大事なのではないでしょうか。

これは大きなキーワードになると思います。唯一絶対の神との繋がりというような欧米的なものとは違う、多神教を基層とする日本的な独特の世界観と言っていいのかもしれません。

**********

好評いただいている?私の著作振り返りシリーズの第4弾は、平成30年に開催された第42回日本自殺予防学会での特別講演「生と死…修験道に学ぶ」を、10回に短く分けて紹介させていただきます。もう4年前の講演ですが、なかなか頑張ってお話ししています。ご感想をお待ちしております。
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「なら歴史芸術文化村」特別展と道の駅をリサーチ!

2023年01月09日 | 奈良にこだわる
本年(2023年)1月7日(土)に初訪問し、先に「まるかつ天理店」を当ブログで紹介した「なら歴史芸術文化村」(天理市杣之内町437-3)、もう少し詳しくここに書いておく。県( 文化・教育・くらし創造部)のHPによると、
※トップ写真は、県のHPから拝借した


ホテル「フェアフィールド・バイ・マリオット・奈良天理山の辺の道」
周囲は田畑なので、遠くからでもこの建物の背面がよく見える

「なら歴史芸術文化村」は、県の誇る歴史文化資源に触れ、また、質の高い文化芸術イベントを体験できる歴史芸術文化活動の拠点となる施設であり、奈良の歴史文化や芸術文化を「知る・学ぶ・楽しむ」ことを通じ、「本物にふれる」ことで「新たな視点・感性」が生まれる場を提供することをコンセプトとしています。


こんなに大きな縄文式土器が展示されていて、自由に写真が撮れた

日本で初めてとなる文化財4分野(仏像等彫刻、絵画・書跡等、歴史的建造物、考古遺物)の修復作業現場の通年公開や国内外から招いたアーティストの制作活動の公開、未就学児を対象としたフリーアートプログラムなどを展開します。



また、国土交通省に重点「道の駅」として選定され、農産物直売所や産直レストラン、伝統工芸品ショップなど、観光、産業等の分野と連携し、この施設を核に様々な取組が広がっていくよう企画を磨き上げているところです。



奈良市西部の自宅からは車で広い道を走り、1時間もかからない。私は、ここで1月7日(土)~2月12日(日)、文化庁主催の「発掘された日本列島2022調査研究最前線」という展示会が行われると聞き、初日に訪れた。トップ写真のように建物がたくさんあるので、会場はどこかと少し迷ったが、結局「文化財修復・展示棟」の地下だった。ここは自由に写真の撮れたのが、とても有り難かった。展示会で簡単なアンケートに答えると、『石上・豊田古墳群と別所古墳群』(天理市教育委員会刊)という58ページの冊子がもらえた(=末尾)。


工芸品館には「華倭里(かわり)」(株式会社カキモト)の商品も。よく売れているとか


産直市場の一隅には、NPO法人「奈良の食文化研究会」のコーナーがあった!

道の駅は「交流にぎわい棟」にあり、産直市場、工芸品館、まるかつ天理店が入居する。産直市場にも工芸品館にも、厳選された良い商品が勢揃いしていて、目移りがする。







他では買えない珍しい商品がたくさん!何度か通い、「tetsudaのベスト3」を選ぼうかなぁ。






地元・天理市の稲田酒造の新製品。買ってきて、冷蔵庫で保管中だ

みたらし団子も、珍しく「辛口」だった。これは、なかなか売っていない。


美味しそう!と飛びついて買った


直感が的中、タレは辛口。「おばあちゃんのみたらし団子」だった!

やはりここは「交流にぎわい棟」だなと実感した。工芸品館には吉野杉の木製品など、センスが良くてなかなか手に入らない工芸品がたくさんあるし、産直市場の商品も、ここでしか買えない珍しいものが多い。もちろん「まるかつ天理店」のとんかつも、美味だ。

西名阪を利用するなら、天理東ICから南へ約3kmだ。「名前はよく聞くが、まだ行けていなくて」という人も多い。ぜひいちど、お訪ねいただきたい。なお基本的に月曜日が定休日(一部施設は開いている)なのでご注意を。明日(1/10)は今日(月曜・祝日)の振り替えでお休みになる。奈良県にも、良い施設ができました!





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肉厚ジューシーとんかつ!まるかつ天理店(in なら歴史芸術文化村)

2023年01月08日 | グルメガイド
昨日(2023.1.7)、「なら歴史芸術文化村」(天理市杣之内町437-3)を訪ねた。この日から開催される「発掘された日本列島2022」展の見物と道の駅での買い物が主目的だったが、ランチに食べた「まるかつ天理店」(奈良名産レストラン&CAFEまるかつ)のとんかつがとても美味しかったので、先にこちらを紹介する(まるかつの公式HPは、こちら)。
※トップ写真は「ヤマトポーク ロースかつ定食」のカツ、こんなにぶ厚いのに柔らかい!


入口には、金子店長の背中の写真があった!



「匠とんかつ まるかつ」は、奈良本店(奈良市神殿町667-1)、生駒店(生駒市小明町235 ヒルステップ生駒内)と天理店の3ヵ店を展開する。店長の金子友則さんは、よくマスコミに登場するので、ご存じの方も多いだろう。





金子さんは、2018年に「まるかつ無料食堂」をスタートさせて話題になった。2022年にはNHKの「逆転人生」にも登場した。だから私も以前から気になっていたのだが、「まるかつ」を訪ねたのは今回が初めてだ。


壁にはこんな貼り紙がずらり。真面目なものもあれば、クスッと笑えるものもある



私が注文したのは、「ヤマトポーク ロースかつ定食」1,580円。豚肉は120gもある。なおヤマトポークではない通常の豚肉だと、1,380円だ。ご飯は白ご飯のほか、十五穀米も選べる。ご飯、キャベツ、しじみの味噌汁は無料でお代りできる。しじみ汁は塩分を抑え、その分昆布だしを利かせてある。


ベランダにも座れる。「向こうは海?」と錯覚しそうになる(高台にあるのでこう見える)


ソースやタレなどがこんなにたくさん!「酢ドリンク」も無料で飲める(カウンターにある)

店内の貼り紙に「酢こしょうをお試しください」とあった。お酢にこしょうを振りかけ、ソースの代わりにとんかつにつけて食べるのだそうで、これも塩分を抑えて酢を摂るという工夫なのだ。やってみると、とても美味しかったので、後半の1/2はこれでいただいた。途中でしじみ汁を1杯、ご飯を1/2杯追加して(追加は白ご飯を選んだ)、もうお腹はいっぱいになった!


「ヤマトポーク ロースかつ定食」1,580円。ご飯、キャベツ、しじみ汁は、無料でお代り可



デザートは別腹。「ソフトクリーム」(濃厚北海道ミルク)を追加注文した(340円)。「バターを練り込んであるのか!」と思うほど、乳脂肪たっぷりのソフトクリームだった。ソース(無料)はいちごとチョコレートから選べる。帰りには、「賄賂」と書かれた封筒をいただいた。中には割引券が入っていて、これは有り難い。店長からの「手紙」も同封されていて、これまでのご苦労や店長の思いがひしひしと伝わってくる。末尾に全文を貼っておく。


デザートにソフトクリーム(濃厚北海道ミルク)を追加(340円)

豚肉が厚いので、揚がるまでには少し時間がかかる。壁の貼り紙などを見ながら、お待ちいただきたい。お店には若い女性の店員さんばかりだったが、とても愛想がいい。店員さんは全員客席の方を向いていて、目を合わせただけで、すぐに来てくれる。お代り自由なので、これはありがたいことだ。応対もソフトだし、質問すると的確に答えてくれる。



たくさんの割引券をいただいたので、近々、また行ってみようと思っている。皆さんも、ぜひ「まるかつ」をお訪ねください!
※食べログは、こちら

金子友則店長からの手紙(2022.4.11付)
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元奈良テレビアナウンサー・伊藤將也さん、県議選に出馬へ!

2023年01月07日 | お知らせ
2023年は4年に1度の選挙イヤー、4月には統一地方選挙が行われる。それで年が明けてから、首長や議員の立候補や進退についてのニュースが毎日のように流れている。
※トップ写真は「ゆうドキッ!」(2022.5.26)スタジオ。向かって右はおおうえくにひろさん

中でも私が驚いたのが、荒井知事の5選をめざしての出馬表明と、元奈良テレビ放送アナウンサーの伊藤將也さんの県議選への出馬表明だ。奈良新聞(1/4付)の〈県議選奈良市区 伊藤氏が出馬へ 元奈良テレビアナ〉によると、

4月9日投開票で実施される奈良県議選の奈良市・山辺郡選挙区に無所属の新人で元奈良テレビ放送アナウンサーの伊藤将也氏(50)が立候補を予定していることが3日、分かった。

奈良新聞の取材に対し、伊藤氏は「20年間、アナウンサー兼記者として活動する中で、奈良のさまざまな課題に直面し、未来を見据えて地域を変える原動力として働きたいと感じるようになった」と出馬の理由を説明。

社会的に弱い立場にある人への支援や県経済の活性化、災害に強いまちづくりなどに取り組みたいと語った。伊藤氏は神戸市出身。大阪芸術大学卒。2002年に奈良テレビ放送に入社し、アナウンス室長などを務めた。




伊藤さんはよく、知事や市町村の首長が参加する「地域フォーラム」(県総務部知事公室)などのコーディネーター(MC)をお務めになったので、地域が抱える課題などにはお詳しいだろう。

2003年10月からは奈良テレビの「News Up なら」、そのあと引き続き「ゆうドキッ!」のMCを2022年11月までお務めになったので、相当の奈良通である。どのような公約を掲げるか、これからの動きが楽しみだ。
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