エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

爽やかなクマシデ

2007-06-06 | 自然観察

もうじき梅雨入りだろう。夕方から雨降り、遠くで雷もなっていた。
 梅花ウツギの真っ白なつぼみが膨らみ、アジサイの額が目立って大きくなった。
 この時期一番爽やかなのがクマシデだ。毎朝、2階のカーテンを開けると、爽やかなクマシデの白い実が目に鮮やかに飛び込んでくる。
 庭に2階の屋根以上の大木に育ったクマシデは、30年も前に園芸店の通販で取り寄せたものだ。実はナラノキを注文したのに、届いた10cmくらいの苗は、その後クマシデであることが分かった。梅雨の入り間近には、いつも趣きのあるかさかさした実を付けてとても爽やかだ。クマシデは葉も何ともいえずすっきりして爽やだ。先端はとがり、ふちは鋸歯で、側脈が約20本きれいに並んでいる。
図鑑を見たら雌雄同株とあり、少し前に見た垂れ下がった細長い穂は雄花で、今鈴なりになっている実が雌花であることが分かった。
実生から数センチに育ったクマシデとトウカエデの小さい芽を寄せ植え盆栽にして楽しんでいる。
毎日緑に囲まれ、自分を見つめ、自然を楽しむ豊かさを思っている。

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漢字:熊四手
分類:カバノキ科クマシデ属
分布:新潟県、福島県以南 四国九州の冷温帯、暖帯上部に多く分布する固有種で、
   雑木林の主要な構成種。
用途:成長が遅く、硬い。農具の柄や炭材、シイタケの原木に使われる。
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