エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

 さくら ももこ

2009-12-05 | 文芸
  

 いつしか枕元にうずたかく積まれた本を整理した。
 枕元の本棚には興味ある本が並んでいるが、寝る前に書斎から適当な本を次々と持ってくるのでたまる。
良寛、茂吉、司馬遼太郎、山頭火・・・文藝春秋や昆虫の世界、野の植物図鑑・・・。
少しの時間、布団の中で何かを求めたい思いで本を広げている。

 最近は「さくらももこ」シリーズだ。このユーモアあふれる、心温まる《ももこ》の生活ぶりをのぞいている。ここ数日読んでいる「おんぶにだっこ」はももこの幼年期の思い出だ。その「あとがき」に、作者はこの作品の要素として「人間の根源的な部分への帰還」をあげていた。また、人間は、幼い頃はピュアだけど、年を重ねるに従ってピュアでなくなるのかということを考えてもらいたいとも述べている。
 いつまでも純真な《ももこ》ちゃんの心の動きをシリーズエッセイでほのぼのと見つめている。《ももこ》の思い出をたどり、なぜかときどき熱いものがこみ上げるときがある。ももこシリーズには、言葉で言えない、今は失われている大切なものが詰まっているからだろう。


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