■「ル・コルビュジエ展」のショップでポストカードを2枚買い求めました。
下のカードにはコルビュジエが考案した有名な寸法体系「モデュロール」が表現されています。身長が183cm、長身の男がバルタン星人のような腕を上に伸ばしています。その高さが226cm、へその高さがちょうどその半分。
「モデュロール」は人体の寸法を基準にしているのですが、そこにはフィボナッチ数列(1、1、2、3、5、8、13、21、・・・ 項が前2項の和として定義される数列)も関係していることも知られています。
自然界にはこの数列に沿って成長する動植物(このような場合は成長?生長?)がありますが、このカードにも表現されている巻き貝もその例です。隣り合うフィボナッチ数の比は黄金比に収束することも知られています。
コルビュジエは自ら考案したこの寸法体系に基づいて建築の寸法を決めたそうです。ま、全てそうなっているわけではないでしょうが。
コルビュジエ展で観た休暇小屋の天井高も226cm、確かに低い天井でした。この小屋には他にも正方形の窓の寸法や家具の位置などにモデュロールが使われているそうです。
恣意的に決められているように思われるコルビュジエの建築の寸法がこのような知的な寸法体系に基づいて決められている、というのは驚きです。
コルビュジエの絵も自由に描かれているようにみえて、このような数学的なルールに基づいて形や配置が決められていると聞いたことがあります。上のリトグラフにもそのようなルールが隠されているかも知れません。