透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

国立西洋美術館

2009-06-29 | A あれこれ



 上野の国立西洋美術館は1959年に開館した。今年開館50周年を迎える。これを記念して「ル・コルビュジエと国立西洋美術館」が開催されている。先週の土曜日(0627)に出掛けた。たまたま無料観覧日だった。

国立西洋美術館はル・コルビュジエが設計した日本で唯一の作品。坂倉準三、前川國男、吉阪隆正の3人がコルビュジエをサポート。坂倉準三と前川國男は前稿で取り上げた国際文化会館も設計している。

国立西洋美術館の本館は正方形のプラン。中央の吹き抜けの空間を囲むように展示スペースが構成されている。サボア邸とよく似た空間構成だ。目当ての展示会場はこの吹き抜けの空間だった。

この美術館は数回増改築されているが、そのプロセスを追った模型が展示されていた。その模型でも確認できたが、やはり開館当初の完結的な形が一番美しい。

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この美術館の常設展示を観たことがあったかどうか・・・。本館の展示作品は、そのほとんどが宗教画。あまり興味がないのでざっと観た。一点、コルネリス・ド・へーム(どんな画家かは全く知らないが)の「果物籠のある静物」はじっくり観た。1654年頃の作品、日本は江戸前期か・・・。完璧な構図、瑞々しい果物の質感、印象に残る絵だった。新館はすっきりした展示になったようだが、今回はパスした。

ルーブル美術館展の混雑ぶりがウソのように館内は静かだった。やはり外で2時間も待って入館するなどというのは異常だ。

なんだか中途半端だが、以上で本稿を終える。