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■ 民家 昔の記録 今回は茨城県稲敷郡東村(当時)の農家(撮影7910)。
たおやかな寄棟の屋根が印象的。関東地方にはよく見られるが棟を瓦巻にしている。棟は雨仕舞上弱点となりやすく、また腐朽もしやすい。瓦ならば腐朽の心配もなく、継目を漆喰で処理しているので雨仕舞上も支障ない。棟端(棟の両端部)は漆喰や土で固めてある。
注目は建具。この写真では分かりにくいが、玄関は木製の引き違い戸、部屋の建具は障子戸。当時はまだアルミ製サッシではなく木製建具が一般的だった。
前稿に載せた民家と比べると使用されている材料の違いがよく分かる。民家はこの30年あまりですっかり変わってしまった・・・。