■ 11日午後2時46分ころの大地震で発生した巨大津波が東日本の太平洋沿岸部を襲い、複数の町が壊滅的な被害を受けた。津波が町をのみ込む様子を見ても現実感が伴わない。信じられない光景だ。
大津波警報が発せられてから大津波が町を襲うまで、2、30分くらいだったとのこと。「逃げれば助かる」ことは分かっていても、お年寄りや小さな子どももいる。健常者だけではないのだから、避難するのは大変だっただろう・・・。短時間で避難できるような高台がある立地かどうか、町なかに避難できるようなRC造のビルがあるのかどうか・・・。
安否不明の家族、友人、知人。泣き崩れる地元の人たち・・・。惨状を見るのはつらい。悲しくて涙がでる・・・。
ここで改めて、被災された方々に心よりお見舞いを申し上げ、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
■ 河田惠昭氏の『津波災害 減災社会を築く』 岩波新書によると木造2階建ての家屋は浸水深さ2メートル、流速毎秒4m位で浮き上がり、流れ出すという。自然の巨大なエネルギーにはまったく無力だ。大津波に対しては建築的なレベルでは対処できないということが映像をみてよく分かった。護岸や堤防を整備をするという今までの発想にも無理があるのではないか。
復興計画では町の立地や構造(道路計画をはじめ避難施設として使用可能な公共施設や住宅地の配置など)をも考慮しなくてはならないだろう。今までの町の状態に戻すという考え方ではダメだ。
力技で自然を律するなどという発想は改めなくてはならない、と惨状を見て思った。未曾有の大災害の教訓を今後の都市防災計画に反映させることができなければこの国に安全・安心な将来はない。
復興はしばらく先のこと、今は被災者への支援がきちんと行われることを願うばかりだ。 それにしてもこんな大惨事が起こるなんて・・・。
以上、現時点で何を考えたか、備忘のために記す。