■ やはり「なぜ?」という問いかけは時に必要だと思う。
月刊の建築雑誌『建築技術』の4月号の特集は「規基準の数値は「何でなの」を探るPart2」だ。建築の設計や施工などに関する諸々の規準、基準で定められている数値などが、なぜそうなっているのかを説明するという内容で、68のなぜ?が取り上げられている。
この特集の監修をされた和田章氏は**(前略)決めたときの議論を知る先達に、これらの根拠を説明していただくことは非常に有益である。**を書いておられる。
Q 4:官庁施設Ⅰ類の重要度係数を1.5、Ⅱ類を1.25としている根拠は?
Q21:杭基礎における、基礎スラブの根入れ効果による水平力の低減の上限を0.7とする根拠は?
Q25:杭頭水平精度(芯ずれ)の管理値±100mm及び傾斜1/100はなぜか
Q26:RC柱の帯筋のピッチを100mm以下としている根拠は?
このような「なぜ?」に専門の研究者が解説している。このような取り組みはどのような分野であっても必要ではないか、と思う。
今、私の「なぜ?」は原発の津波の想定高さについてだ。日本には50基を越える原発があるが、これらの原発は皆同じ算出基準に基づいて津波の想定高さが求められているのだろうか・・・。福島第1原発の5.7mという値の算出根拠が知りたい。土木学会の津波評価部会や東京電力にはそれを示す責務があるのではないか。