■ 川上弘美の『風花』が集英社文庫になった。
解説文を作家・小池真理子が書いている。**夢なのかうつつなのか、にわかには判別しがたい世界。(中略)煙のようにあわあわとしたものが静かに流れていく。** 川上弘美の描く世界は誰が評しても、なぜかこのようになる。
タイトルの「風花」は結婚7年目にして夫・卓哉の浮気を匿名の電話で知らさた主人公・のゆりのゆれる気持ちの表象。数年前に単行本で読んでいるから、とりあえず書棚に並べておく。『真鶴』は再読したいと思っているが、この『風花』は再読するかどうかは分からない・・・。