週末東京4
■ 昨年の秋に岩波新書の『江戸の画を愉しむ』を読んでいたから、現在サントリー美術館で開催中の「のぞいてびっくり 江戸絵画 科学の眼、視覚のふしぎ」はぜひ行きたいと思っていた。
火の見櫓観察を終えて、東京の友人と新丸ビルで合流。KITTEで軽食してから地下鉄千代田線で乃木坂駅へ。駅からサントリー美術館までは徒歩で7、8分くらい。
会場の展示構成は次の通り
第1章 遠近法との出会い
第2章 鳥の眼を得た絵師たち
第3章 顕微鏡でのぞくミクロの世界
第4章 博物学で観察する
第5章 光と影を描く ―影絵・鞘絵・鏡・水画
ミュージアムショップで買い求めた絵はがき
西洋人の知性と日本人の感性、おそらく脳の違う領域で認識して描いていたふたつの異なる絵画的世界の出会い。更に顕微鏡や望遠鏡で観る未知の世界との出会い・・・。
西洋の科学的なものの観察のしかたや認識の仕方との出会いが江戸の絵師たちを大いに刺激して、絵画的世界が広がっていった・・・。江戸の人たちのワクワク感が伝わってくる。なかなかおもしろい企画展だ。
私の個人的な興味、関心で注目したのが上の歌川広重の錦絵。
上は遠近法を用いて表現した宿場。茅葺きの屋根、繰り返しの美学。奥行き方向への繰り返しは遠近感を強調する。
下は江戸の街並みを俯瞰的に描いている。この錦絵を会場で観ていて街中に火の見櫓が立っているのが分かった。