透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

俯瞰景を表現する

2014-04-08 | A あれこれ


サントリー美術館のミュージアムショップで買い求めた絵はがき



 俯瞰景を表現する西洋的な方法を知った江戸の絵師たちは喜んだに違いない。この広重の錦絵は湯島(湯嶋)から確か浅草方面を俯瞰したもの。ということは遠くに見える塔は浅草寺の五重塔か。

で囲ったところに立っているのはたぶん火の見櫓。この地域が町人地だとすれば(江戸の町の構成を知らないので分からない・・・)火の見櫓の高さは3丈(約9メートル)くらいのはずだ。高さ制限が変更されていなければ。

景色を見ている男の後ろ姿が鑑賞者の視線を街並みに誘導している、というような内容の解説文がこの絵にはあったかと思う。


 


高砂天祖神社の狛犬

2014-04-08 | C 狛犬

週末東京6

 阿吽の吽形と、仁王像と同じように言うのかどうか、向かって左側の狛犬の台座に「東宮殿下 御外遊記念  大正十年十一月建之」とある。昭和天皇が皇太子であったこの年にヨーロッパを歴訪している。







この狛犬のように参道の方に顔を向けているものもあるし、正面を向いているものもある。狛犬にもいくつかの観察ポイントがあるのだろうが、まったく分からない・・・。が、自分なりに観察ポイントを見い出して楽しめはいいのだ。これは対象がなんであれ同じこと。狛犬の顔の表情を観察するだけでもいいではないか。

狛犬は平安時代に日本に伝わったという。火の見櫓のはじまりは江戸時代の前期、歴史の厚みが違う・・・。