透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「桜は本当に美しいのか」水原紫苑

2014-04-11 | A 読書日記



■ 先週の土曜日(5日)、日帰り東京した際、東京駅前のオアゾの丸善でこの本を買い求めた。「桜は本当に美しいのか」と改めて問われると答えに窮する。

**記紀・万葉の昔から、王朝文学、能・歌舞伎、近代文学、現代短歌、そして二一世紀の「桜ソング」まで―。「桜は美しい」という美意識は、実は「創られた伝統」であった。
桜が背負わされた人々の欲望の正体。** とカバー折り返しの文章にある。そうか・・・。

本書に収録されている読み慣れない万葉集や古今集の和歌を読み始めた。この歳になると理系的な素養より、文系的な素養の方が欠かせないと感じる。まあ、今更不勉強を嘆いても仕方無い。

本書で、どのようなプロセスで桜に「重荷」を負わせたのかが明かされる・・・。桜の季節に相応しい本。