透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「顔」

2015-10-11 | C 狛犬



















 先日再訪した安曇野市三郷の住吉神社と昨日(10日)出かけた松本市神田の千鹿頭神社、それからしばらく前に出かけた塩尻市の阿礼神社と三嶋山神社、計4社の狛犬の顔の比較です。

まったく違いますね~。人の顔が皆違うように狛犬の顔も皆違うんですよね。そこがおもしろいのです。

狛犬って何?と言う状況で石工は「想像力」と「創造力」を目いっぱい活かしていろんな顔を彫ったんでしょうね。

江戸時代以前、獅子(阿形の狛犬)・ライオンなんて見たこともない動物だったでしょうし、狛犬(吽形の狛犬)は想像上の動物なんですから・・・。


 


「下社秋宮の狛犬、きれいに」

2015-10-11 | D 新聞を読んで


撮影日150927


10月10日付信濃毎日新聞32面より

 諏訪大社下社秋宮の狛犬を洗浄したという記事が載っていた。この記事で9月27日に出かけた諏訪大社下社秋宮の狛犬のことが分かった。

記事によると、この狛犬は諏訪郡原村出身の彫刻家清水多嘉示が1930年(昭和5年)に奉納したという。太平洋戦争時に供出したが、1960年(昭和35年)に清水自身が復元、間組が黒部ダム建設(*1)の安全祈願で寄進したという。なるほど、こういう経緯があったのか・・・。全国各地で戦争時に供出した狛犬は少なくないようだ。

この狛犬が彫刻家清水多嘉示の作品で、昭和35年に奉納されたということは分かっていたが、間組が黒部ダム建設の安全祈願のために寄進したことはこの記事を読むまで知らなかった。

太平洋戦争と黒部ダム建設、この狛犬は大きな昭和の歴史を負うている・・・。

きれいになった狛犬に会いに行こう!


*1 黒部ダム:着工1956年(昭和31年)、竣工1963年(昭和38年) 間組が狛犬を寄進した昭和35年は昼夜問わず、ダム堰堤のコンクリート打設が続いた。一日に約8,600㎥ という驚異的な打設量だったという。