神田側、朱塗りの鳥居の先に続く参道というか、山道を歩くこと10分近く。ようやく千鹿頭山の尾根に鎮座する千鹿頭神社に着きました。
縦に並ぶ拝殿
神田側社殿(右)と林・大嵩崎側社殿(左)。共に松本市の重要文化財(平成7年)。
社殿二社を背面から望む。手前に御柱が2本立っています。
千鹿頭神社の沿革を記した説明板によると、創建は明らかではなく、太古の昔より諏訪信仰に深く連なる千鹿頭大神を祀り伝えてきた社だそうです。松本藩領だった神田村以南の地が元和4年(1618年)に諏訪高島藩領に移され、その境界が千鹿頭山の尾根とされたために社殿二社が並び立つ形となったそうです(ネット上には藩領分割の前から社殿は2社並立していたとする異説がありました)。
茅葺き屋根の拝殿の補強に火の見櫓で馴染みのリング式ターンバックル付きの丸鋼ブレースが使われていました。
さて、この神社を守護している狛犬ですが、右側が口を閉じた吽形で、左側が口を開いた阿形になっていました。普通とは逆です。
頭のてっぺんにぽちっと宝珠(だと思います)が載っています。
玉垣が狛犬のすぐ近くに迫っているために、観察するのに支障がありました。どうも狛犬の注目度が低いようで・・・。
狛犬研究家・のぶさんの記事によると、この狛犬は寛政7年(1795年)生まれで、結構古いようです。なかなか表情豊かな狛犬です。阿形は笑顔そのものですね。