透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「ライアンの娘」

2019-04-28 | E 週末には映画を観よう



■ 「ライアンの娘」、ネットで調べて1970年(昭和45年)の映画だと分かった。ということは今からおよそ50年前ということになる。当時私はこの作品を映画館(松本の縄手通りにあった「中劇」か)で観た。

主人公の若い女性、ロージー・ライアンが日傘をさして海岸を歩くシーンとロージーに好意を抱く体の不自由な男、マイケルだけが映像記憶として残っている。ストーリーは全く覚えていない。

10連休初日の昨日(27日)の午後、3時間を超えるこの大作をレンタルDVDで観た。映画の中で繰り返し流れるテーマ音楽を思い出した。「そう、このメロディ!」

時は1916年、アイルランドの海岸近く(頻出する海岸の様々なシーンが印象的だ)の小さな村が舞台。村でバーを営むライアンの娘ロージーが主人公。19歳のロージーは中年教師チャールズに愛を告白して結婚するも、新婚生活に物足りなさを感じてしまう。

そこへ敵国(後年、アイルランドは独立運動をする)イギリス軍のランドルフ少佐が赴任してくる。彼は第一次大戦で右足を負傷し、心も病んでいる。父親のバーで留守番をしていたロージーのところへランドルフ少佐がやってくる。

ふたりは恋に落ちる。この不倫がロージーも、夫のチャールズも傷つけ、ランドルフを自死に至らしめる。ロージーは人生の奥深さを知ることとなる。

映画のラスト、離婚を決めたふたりは連れ立って寒村を後にする。

欲求不満な若妻が若くてイケメンの敵国軍人と恋に落ちるという括りもできるが、俗な不倫物語に終わらせないところは、デヴィッド・リーン監督の腕か・・・。

次も同監督の懐かしの作品、「ドクトル・ジバゴ」を観よう。