■ 松本市のホテル花月の向かいにある想雲堂には、飲み会の二次会で時々行く。ここは「古本喫茶」で酒も飲める。本に囲まれて飲む酒も良いものだ。昨夜(10日)も新年会の後の二次会でここで飲み、『安部公房とわたし』山口果林(講談社2013)を買い求めた。タイトルを左から「山口果林とわたし」安部公房と読んではいけない。右から、右から。
一次会でほろ酔いになった頃、好みの女性のタイプを訊かれ、私は山口果林の名を挙げていた。映画「砂の器」に出演した時の彼女は魅力的だった(過去ログ)。当時27歳。
今日、この本を読んだ。
**安部公房と私との生活は全く無視され、私は世間から透明人間にされてしまった。**(216頁)
透明人間にされた山口果林が存在証明のために、自己回復のために綴った自分史。
巻末のプロフィールによると、山口果林は1947年生まれ。ということは72歳か・・・。時は流れる 人は歳をとる