透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

火の見櫓講座@カフェ ギャラリー お茶の間 無事終了

2020-11-08 | A 火の見櫓っておもしろい

 人は美しいものと珍しいものに魅かれる。蝶然り。美しい蝶に魅せられ、初めて見る蝶に驚く。風景もまた然り。美しいものには美的感性を刺激され、珍しいものには知的好奇心を刺激される。 

火の見櫓にも美しいと感じるものと珍しいものがある。美しい火の見櫓は自然の求めに素直に従ったもので、構造的合理性を備えていて形はよく似ている(*1)。珍しい火の見櫓も色々あっておもしろい。「道路またぎ」と「貫通やぐら」はその代表的なものだ。

 
美しい火の見櫓 

 
道路またぎと貫通やぐら

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竹の枝は必ず節のところから出ている。鉄骨造では柱に竹の節に相当するダイヤフラムを設け、そこから梁を出す。人工物のお手本は自然の造形にある。

 

昨日(7日)、豊科の野田園 カフェ ギャラリー お茶の間で行った火の見櫓講座では、このような内容をメインに、スケッチのことなども交えてお話させていただいた。



講座に参加していただいた皆さんには火の見櫓のある練り切りと抹茶が供された。

参加していただいた皆さん、お店の方に感謝します。ありがとうございました。


 

*1 塔博士と呼ばれた内藤多仲は自身が設計した東京タワーがエッフェル塔に似ているという批判を受けた際、構造的に無理のない素直な形、構造的合理性を追求すれば誰がやっても形は同じになると答えたという(『タワー  内藤多仲と三塔物語』INAX出版2006年による)。